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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
七姫物語 第六章 ひとつの理想 /高野和

もったいない。凄くいい物語なのに、これで終わりなのか。確かに一つの区切りだけど、まだまだ続きを読みたい物語だよなぁん。

それぞれの宮姫を擁する七つの都市が割拠する東和。七宮カセンをはじめとする四都同盟に対し、一宮、二宮の連合軍が戦いを仕掛ける……。というわけで、三年ぶりの新作で最終巻。架空の中華風世界での戦乱の時代を、独特の淡々とした語り口で描くこの空気感は、相変わらず、素晴らしい。今回は、二宮の翡翠姫の出番が多かったけど、他の宮姫以上に一国を担う重責と孤独が切ないね。そして大物の片鱗を見せるカラ。遠くない未来、テン、トエとも道を違えることを予感させる描写。七宮に関する人たちだけでなく、やぱし、この後の続きが読みたいなぁ。ホント、もったいない。軍事力だけじゃない七都市のパワーゲームと、その中で夢を語り人々の期待に応えようとする宮姫たちが、そして何よりこの世界観とたおやかな雰囲気が、とにかく素晴らしい物語でした。

[ 2011.06.20 ]

高野和作品の感想