-
イマジカインフォス ヒーロー文庫
薬屋のひとりごと /日向夏 -
この連休で、アニメ第一期から最新話まで一気観しました。人気作だけあって、すっごくおもしろいですね。そこで、今更ですが、原作の小説版も買ってみました。まずは1巻。
内容は説明するまでもない気がするけど、中華風世界を舞台に薬屋の猫猫がさまざまな謎を解いていく、中華風ファンタジー+ミステリ。舞台がほぼ皇帝の後宮という狭い世界なのと、主人公の猫猫が花街育ちで表現がわりとキツい、というのが特徴。内容だけみると女性向けライト文芸なんだけど、レイブックスからの移籍とはいえ、少年向けライトノベルレーベルのヒーロー文庫から出てるのは明らかにカテエラだよな。でも、漫画版込みで4000万部以上発行されてるということは、たぶん、ヒーロー文庫で一番売れてる作品だよねぇ。
で、キャラ小説としては、主人公の猫猫をはじめとした登場人物たちが魅力的。花街育ちのため人生を諦観しつつ、薬学についてはマッドサイエンティストな気質を見せる猫猫に、その相手役が、絶世の美男子なのに宦官の壬氏というかなりとんがったキャラの造形が凄いよなぁ。
ミステリとしても、各話で小さな謎解きを披露しつつ、その小さな謎解きの積み重ねが大きな物語になっているという構成が上手い。あっちこっちに伏線を貼りまくっているのが楽しい。そして、もちろんミステリとしてだけではなく、猫猫と壬氏の恋愛も楽しい。猫猫はどう見ても恋愛向きの性格ではないのだけど、それが、いいよね。
まあ、内容はアニメと大きく変わってないと思うのだけど、この一巻で、だいたいTVアニメ第一期の1クール、13話ぐらいまでか。TVアニメは4クール放映中で最近のアニメシリーズとしてはわりと長いと思ってたのだけど、原作の小説の4巻分ぐらいの分量しかないのか。
[ 2025.05.08 ]