アリアンロッド・リプレイ・ルージュ


富士見書房 ドラゴンブック
ノエルと薔薇の小箱 アリアンロッド・リプレイ・ルージュ /菊池たけし

だはははははっ、おもしろいおもしろい。力丸乃りこ、さいこーーーーーーーっっっ!!

というわけで、先日、『ソード・ワールド2.0リプレイ』の感想 を上げた後、「アレはそもそも出来が悪いんで、他のリプレイを読むべし」という趣旨のご意見を多くいただきまして、その中でも比較的多くの方に挙げていただいた『アリアンロッド・リプレイ・ルージュ』を買ってみました。なるほど、これは、非常に面白かったです。

リプレイを読むのは、これで2作目なのでアレだけど、前に読んだ『ソード・ワールド2.0リプレイ』に対して、この『アリアンロッド・リプレイ・ルージュ』は、きちんとプレイしてる人が見えているのが、なにより素晴らしい。そして、TRPG初心者が一人混ざっているためか、説明も多くわかりやすいのも Good。TRPG初心者で声優の力丸乃りこ嬢を中心に、4人のベテランゲーマーがサポートしながらゲームを進めるという内容なのだけど、あくまで、初心者の力丸乃りこや、GM の菊池たけし等が、いかに楽しんで遊んでいるかを、非常にわかりやすく書かれているのよな。

『ソード・ワールド2.0リプレイ』との最大の違いは、遊んでいる人を中心に描くか、演じてるキャラクターを中心に描いているかという点にあると思うのだけど、やはり、遊んでいる人を中心に描いている方が、読み物としては段違いに面白いと思う。まあ、力丸乃りこの魅力が大きいんだろうとは思うけど。素直で真面目で微妙にズレた性格がとにかく楽しいっ!! ほんと、いい性格してるわぁ~~。

といっても、『アリアンロッド・リプレイ・ルージュ』の方は、どういう世界観のゲームなのかは、さっぱり伝わってこないので<をい、ここら辺は、目的の違いなのかしらん。たぶん、どういう世界観のゲームで、どういう遊び方が出来るのか、みたいな部分は、『ソード・ワールド2.0リプレイ』のような書き方のほうが伝わるんだろうな、とは思ったりしました。

しかし、『アリアンロッド・リプレイ・ルージュ』にしても、実際のプレイが佳境になってくるにつれて、つまらなくなってくるのはどうよ(笑)。プレイ進行時の会話よりも、変に脱線したり、どうでもいいような会話の方が、面白い予感。いや正直、リプレイという形式にするより、TRPGをネタにしたトーク集でもした方が面白いんじゃないだろうか(^^;。

[ 2008.05.06 ]


富士見書房 ドラゴンブック
ノエルと翡翠の刻印 アリアンロッド・リプレイ・ルージュ(2) /菊池たけし

禁句ネタに大笑い。やっぱり、力丸乃りこのキャラが、めちゃくちゃ立っていて面白いっ!! ……ただやっぱり、プレイが佳境になるとつまらなくなるのは、どうよ。や、そもそも本で読むより、ラジオドラマなり、CDなりでやったほうが面白いと思ったりして。というのも、面白さの種類としては、ラジオドラマに近いのではないかと思う。

[ 2008.11.16 ]


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ノエルと白亜の悪夢 アリアンロッド・リプレイ・ルージュ(3) /菊池たけし

おおおおおおおぉぉぉぉっ!! なんだこの後半のすごい展開はっ!! そして、ラストの力丸さんのメールもまた涙をそそるっ。素晴らしいっ!! ほんと、めちゃ素晴らしすぎるっ!! あの後半はまさに、最高傑作級ぅっっっ!!

や、日頃読まないTRPGのリプレイ本というものに挑戦しようと思って、ちまちま読み進めているシリーズですが、ラジオドラマをわざわざ本で読んでるみたいに感じるようになってしまい、正直、そろそろダレてきたので、切り時かと思いつついたのですけど、ごめんなさい。後半がとにかく素晴らしすぎます。なんだ、あのライブ感というか、奇跡のようなすげー展開はっ!! まさに、偶然の生み出した紙一重の展開が、そして、参加者たちが協力して組み上げた演出が、うひぃぃ~~~~、マジにたまらないぃ~~~~~~~~。

それにしても、NPCのアルテアが、なかなか可愛ゆくてツボなキャラなのだけど、えっと、脳内では、どうしても、男の声として聞こえてるのは、リプレイを読む上で正しいことなんだろうか?(^^;。

[ 2009.02.22 ]


富士見書房 ドラゴンブック
ノエルと蒼穹の未来 アリアンロッド・リプレイ・ルージュ(4) /菊池たけし

感動の最終巻っ!! いやぁ、基本的には参加者同士の会話で楽しませつつ、ストーリー的にも感動を織り交ぜつつ盛り上げ、ほんと、めちゃくちゃ面白かったですっ!!

いよいよ母娘の対面。力丸乃りこがプレイするノエルの旅の結末は? というわけで、ちまちま読んでたTRPGリプレイですが、とうとう最終巻。基本的には、力丸乃りこや、菊池たけしら参加者の会話を楽しむのが筋だと思うんだけど、シナリオもお約束な演出と展開がまた、あざとく感動的。や、みっしょん07のラストとか、すげぇよっ!! ラストも大いに盛り上がって、ほんと面白かったです。

ただ、残念だったのは、どうせならラストに、力丸乃りこ嬢の最後までプレイしてどう思ったかをページを割いてのせて欲しかったなー。私的には、やっぱり、ノエルの物語ではなく、力丸乃りこのプレイ記録だと思うので、最後は力丸乃りこに〆て欲しかったこころ。

それにしても、最後までTRPGリプレイを読んだのは、はじめてだったのだけど、なんど、「TRPGしなくても、参加者にトークさせとけば、それで十分面白いんじゃね?」と思ったことか(^^;。や、作品の方向性としては、RPG的なファンタジーというより、『生徒会シリーズ』(→感想) や『ラノベ部』(→感想) のようなトーク中心の作品に近いように感じました。また、シナリオ的には、めちゃくちゃベタで王道だと思ったのだけど、これ、メタ視点があってこそだよなぁ。いまだと、ここまでベタな展開をそのままふつーの作品に落としたら、たぶんキビシイと思う。

[ 2009.03.01 ]