龍盤七朝 ケルベロス


アスキー・メディアワークス メディアワークス文庫
龍盤七朝 ケルベロス 壱 /古橋秀之

重厚。なんと重く荒々しい文体とストーリー。秋山瑞人と古橋秀之のシェアワールド企画として話題になった『龍盤七朝』も、いよいよ、古橋秀之サイドのシリーズも開幕。って、『DRAGON BUSTER』(→感想)は一巻出たままそれっきりだし、古橋の新シリーズも、どうせ続きはなかなか出ないんじゃ……。

蘭国を滅ぼさんとする覇王・螺嵒と、三首四眼五臂六脚の怪物に纏わる物語。いわゆる中華ファンタジーなんだけど、敵の螺嵒をはじめとして、とにかく濃厚で重厚な描写に、ただただ圧巻。徹底的に容赦のないストーリーも素晴らしく、ラストの対決と旅立ちのくだりは、ひたすら凄いなぁ。あのキャラの立った三人が、いかにおぞましい怪物に育っていくのか、いやぁ、続きが楽しみ楽しみ。

[ 2009.12.24 ]