渚フォルテッシモ


メディアファクトリー MF文庫J
渚フォルテッシモ /城崎火也

眼鏡が、眼鏡っ娘が、……こんちくしょおぉぉっっっ!! ……いや、ヒロインの渚は素晴らしいツンデレです。その渚を中心として、キャラクター小説としても、学園ラブコメとしても、非常に良く出来た作品です。ほんと、めちゃくちゃ面白かったです。だがだっ、しかしだっ、眼鏡っ娘の朱里がアレでソレで、うわぁぁぁ~ん(T-T)。

UMA探しが趣味の変人・山ノ上大地は、清楚で可憐な美少女として学校中で人気の麻生渚の、隠していた夜叉のような真の性格を知ってしまう。それを切っ掛けに、大地は渚に「黙っているように」と脅迫され振り回されるように……。という感じで、ツンデレ渚を中心とした学園ラブコメ。いやぁ、渚のツンデレぶりがほんとに楽しい。そしてキャラだけではなく、大地、渚、朱里の三角関係も、「魔の海」の設定も、ストーリー展開の上で非常に上手く機能していて、ほんとラブコメとしてもめちゃ良質です。読んでてとにかく面白く、もうもう、文句無く最高傑作級といっていいような内容なのだけど、……眼鏡っ娘の朱里が(号泣)。

[ 2007.06.28 ]


メディアファクトリー MF文庫J
渚フォルテッシモ2 /城崎火也

ツンデレ、ツンデレっ!! はうはうはうはう、めちゃくちゃ素晴らしいぃぃ~~~。

そゆわけで、UMA好きの変人、山ノ上大地と、大地の前だけでは凶暴な地を出す普段は清楚な学園のアイドル、麻生渚との、学園ドタバタラブコメ。いやぁ、今回は、新キャラに巨乳生徒会長が登場、嫉妬しまくりの渚ということで、めちゃくちゃおもしろい。いやぁ、ほんとベタベタ。いいよね、ベタ。まったくもって、ベタなツンデレを演じる渚が素晴らしいこと、素晴らしいこと。めちゃ素晴らしい~~。

ただ、エピローグはどうよ? この巻で締めるならともかく、続編あり&キャラ投入のこのタイミングで、空美先輩のその設定は、ありえないと思うんだよなぁ。朱里の扱いにも感じるところなのだけど、渚のツンデレぶりが素晴らしいだけに、恋愛モノとしてはちと首を傾げざるを得ない部分があるのが、気になるんだよなぁ。多角関係的な要素ではなく、あくまで、渚のツンデレの魅力だけに頼りきった作りなのは、ちと残念。

[ 2007.10.26 ]


メディアファクトリー MF文庫J
渚フォルテッシモ3 /城崎火也

う~ん、微妙。結局、ツンデレな渚以外は、他のキャラも、ストーリーも、全く魅力がないのが問題だ。眼鏡っ娘補正がかかっている朱里ですら、いまいちにしか感じないのは、ダメダメとしか言えないと思う。

そゆわけで、外面はアイドル、実は凶暴でツンツンしまくりな麻生渚がメインのラブコメシリーズの第三段。今回は、一応、渚、大地とともに、三角関係の一角を占める朱里がメインの話。……のハズだと思ったのだけど、渚のウレシハズカシ自宅訪問しか印象にありません(汗;。う~ん、ラブコメとして読むと、ちょっと出来が悪いし、UMA退治モノとして見たらもっと微妙。渚のツンデレだけでは、そろそろ厳しくなってくると思うんだけど、大丈夫かしらん?

[ 2008.02.27 ]


メディアファクトリー MF文庫J
渚フォルテッシモ4 /城崎火也

ツンデレっ!! ツンデレっ!! 自分の恋心に気づかずにヤキモチを妬きまくる渚と、相変わらず、鈍感な大地が愉快愉快。……それにしても、戦闘とか魔の海とかは、作者の人もおざなりに扱ってるとしか思えないのだけど、もう、いらないんじゃね?

渚が芸能界デビュー。って、芸能界ネタは、ヤキモチを妬かせるためのツールにしかなってねーーーーっ!! いや、もうちょっとアイドルの方々が恋愛に絡んでくると思ったのだけど、完全に雑魚扱いで存在感がなさ過ぎる。さらに、存在感がないのがボスキャラ格のハズだった占い師。なんのために出てきたんだ、お前(笑)。酷い酷い。

しかし、芸能界ネタと占い師ネタは互いにリンクしてない上に、それぞれネタとしても弱くて、正直、この巻は、プロットレベルで失敗してるとしか思えないんだけど、それでも、渚のツンデレ具合が、楽しい楽しい、めちゃくちゃ楽しい。や、芸能界も魔の海もいらんので、渚と大地と朱里だけ、書いてくれればいいのにぃ~。

[ 2008.11.02 ]


メディアファクトリー MF文庫J
渚フォルテッシモ5 /城崎火也

回収できる伏線を回収してるだけの最終巻。駆け足で終了。……おそらく打ち切りで、可能な限りの伏線を回収しようとする努力は、作者の誠実さの表れなんだろうけど、ただ、正直、このシリーズってUMA関係の伏線とかどうでもいいだろ(^^;。UMA退治は置いといてもよかったので、放置されてしまった朱理や、せめてもっと渚をきちんと描いて欲しかったところ……。

というわけで、大人の事情で仕方ない部分も多いんだろうけど、いろいろな意味で残念なシリーズ最終巻でした。

[ 2009.06.04 ]