絶対彼女作らせるガール!


KADOKAWA MF文庫J
絶対彼女作らせるガール! /まほろ勇太

がはっ、なんという王道直球正統派な学園ラブコメ。や、今の時代、ここまでド直球だとギャグになりそうなところだけど、そこをきちんと正統派なラブコメとして成立させているのが凄い。時代を超えて普遍的に面白いタイプのラブコメすぎるっっっ!!

2017年下期のラノベ人気投票「好きラノ」第一位。第13回MF文庫Jライトノベル新人賞<優秀賞>受賞作。幽霊のように存在感のない主人公・亀丸大地の恋を、クラスで人気の女神・白星絵馬がふとしたことから応援することになる学園ラブコメ。ベタ、とにかくベタ。女神のような女の子(もちろん天然)に恋の応援をされるとか、王道すぎるほど王道ですよっ!! 王道、万歳っ!! ベタ、万歳っ!! いや、王道なだけが素晴らしいというわけではなく、もちろん一癖も二癖もあるヒロインたちがまた魅力的。というか、美少女ぞろいなのに残念な娘が多すぎるだろ(笑)。そして、そんな魅力的なヒロインに囲まれつつも一途な主人公がなかなかにイイねっ!!

しかし、真央登場で「ここから新展開かっ!?」と思ったら、わりと綺麗に一巻で纏めてしまっていて、そこは残念。新人賞応募作だから1巻に纏める必要はあったんだろうけれど、どうせ続刊を出すんだったら、綺麗に纏めず話を広げて続刊に繋げるべきだろっ!! いや、応募作から大幅に改稿してるのであれば、なおさら綺麗に纏めず、続刊への引きをうまく作るべきだよなぁ……。

[ 2018.01.22 ]


KADOKAWA MF文庫J
絶対彼女作らせるガール! 2 /まほろ勇太

この2巻は、表紙も飾っている 猪熊みりあ のターン。1巻が綺麗に終わっていたので、どう続けるのかと思っていたのだけど、玲花先輩がほとんど空気になってる。<をい。……昨年二位だった みりあ は、雪辱を晴らすため、大地とともに学祭のミス・ミスターコンに参加するという展開。みりあ のモデル仲間、蛇乃目杏南も登場し、恋愛色は薄くなって、思春期らしい友情物語になってきてるな。

やはり、V3――白星絵馬、鷹見エレナ、猪熊みりあ の三人の個性が強いんだけど、むしろ、あまりに強すぎて、他のキャラが目立たない問題。いや、これだけ強いキャラが三人もいたら、キャラクター小説としてはむちゃくちゃ強力なんだけど。にゅるにゅるする鷹見エレナとか、いろいろおかしい。鶴姫と玲花先輩には、もうちょっと頑張ってほしいところで、もっと、ちんちんちんちん言え。<ちげー。や、次回は、鷹見エレナ辺りのターンになるんだろうか?

[ 2018.03.09 ]