なかないでストレイシープ
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集英社 コバルト文庫
なかないでストレイシープ 午後の紅茶と迷子の羊 /竹岡葉月 -
うわ~、すごく少女小説してますよ~~~~っ!!
まあ、多少おとなしめとは言え、基本的には、やっぱり、いつもの竹岡葉月の作風と変わらないので、つまり、すごく少女小説してるように見えるのは、菊池久美子さんのイラストの勝利、という予感なのだけど。<いかにも、少女小説らしい、恥ずかし~イラストなのよ~~(^^;。内容は、祖父は実は大金持ちだった、ということで、ニューヨークの孤児から、一転、大英帝国のお嬢様になってしまった主人公の、貴族社会での奮闘記。う~~ん、前半は、雰囲気もよく、なかなか面白かったのだけど、後半は、恋愛部分は、ほんとにとってつけたような内容で、×。いや、あとがきによれば、“ホームドラマが書きたかった”とあって、その点では悪くないと思うのだけどさー、恋愛的な要素が、あくまで少女小説としての体裁を整える程度の、おなざりな扱いなのが、不満で残念。せっかくの少女小説テイストなのにー。<せっかく、恋愛モノとしてはオーソドックスな構図を用意しているのに、結局、盛り上がらずに、完全な肩透かしという感じなのはなー。まあ、そこら辺も、竹岡葉月らしいという説もあるのだけど
[ 2003.09.11 ]
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集英社 コバルト文庫
なかないでストレイシープ 鏡の魔法と黒衣のドレス /竹岡葉月 -
綺麗な話なのだけど、う~~~ん、……物足りないなー。
貧乏孤児から、一転、イギリス貴族になってしまった、少女セリアの戦いの日々を描いた第二巻。や、一巻で綺麗に纏めていたので、どーするのかとも思ってたのだけど、う~~ん、そういう方向で行くとすると、どう幕引きするつもりなんだろう? や、そもそも、何巻も続けるのには、不向きな内容だと思うのだけどなー。
それはともかく、この 2巻は、ゲストキャラを登場させて、主人公のセリアの視点で、そのゲストの恋愛を描く、という構成なのだけど、う~~ん、やっぱ、いまいちだよな~。や、綺麗に纏まってはいるのだけど、第三者視点ということもあって、描写が薄く、盛り上がりに欠ける内容。あと、綺麗ではあるのだけど、現実感が乏しいのも問題だよなー。……やぱし、素直に、1巻で止めておけばよかったのでは(^^;。
[ 2003.11.06 ]
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集英社 コバルト文庫
なかないでストレイシープ めぐる聖夜と愛の家 /竹岡葉月 -
ラストは綺麗で良かったけれど、う~~ん、全体的には、いまいちでがっくし。
お嬢様と執事の恋を描いたシリーズ第三弾。正直、中盤にかけてそういうネタを持ってきたのは、今更だし、説得力がないし、なによりそれを、シリーズのクライマックスに絡めてしまっているのが、私的には大きくマイナス。っていうか、クライマックスが、いまいち弱いしっ!! 所詮、竹岡葉月に恋愛ストーリーは期待できないということでしょうか……。ただ、ラストはなかなか良かった。『不思議の国のアリス』と絡めた内容も、なかなかにグッド。まあ、この話で、ああいうネタを持ってくるとは、冒険だと思うんだけど(^^;。
あっ、そういえば、このシリーズ。ストーリーうんぬんというより、とにかくなにより、菊池久美子のイラストがとにかく素晴らしいっ!! と書いておかなくちゃならなかったんだっ。このイラストは、ほんとに素晴らしい。この表紙画像を見るだけでも、ほんとに、凄く良いですよ、このイラストっ!!
[ 2004.07.07 ]