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KADOKAWA ノベルゼロ
皿の上の聖騎士(2) ―A Tale of Armour― /三浦勇雄 -
うーん、なにか期待していたものと違うな。もっと絶望的な物語になるのかと思ってたよ……。
偽りの伝説に翻弄される姉弟を描いたファンタジー第二弾。人智の及ばない霊獣との対決に、霊獣一体倒すごとに大きな代償を払っていくような展開を期待していたのだけど、いまいち絶望が足りない。イージーモード感。もともと、大人向けのレーベルとの謳い文句だったので、もうちょっとハードな物語を期待してただけに、どうにも物足りないなー。求めているものが違うんだろうけれども。
姉の身体を取り戻すという目的のほかに、世界の謎のようなものも出てきて、物語の進む方向がいまいち見えないのも気になるな。霊獣と対峙する絶望も、奪われた姉の身体を取り戻すことへの切迫感もなく、世界の謎と奪われた姉の身体の絡め方次第なんだろうけど、コミカルにするにしろシリアスにするにしろ、もうちょっと尖がった部分がほしいなぁ。
[ 2016.09.23 ]