好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!!

角川書店 ビーンズ文庫
彩雲国物語 紫闇の玉座(下) /雪乃紗衣

将来、劉輝治世が『最上治』と言われることになることはわかっていたとは言え、よくあの状況から、文句のつけようもないハッピーエンドに持っていったな。非常に感慨深いラストでした。……いろいろと力技すぎるけど(^^;。

残り一日の生命を大切に使うため、眠りにつく秀麗。一方、都落ちした劉輝は……。というわけで、最終巻になって、いよいよ劉輝が本気になるの巻。といっても、旺季との差は絶望的で、いままで蓄積した実績もなく、力技になってしまうのは、正直、仕方ないか。でも、もうちょっと、劉輝の将来に名君主に至るための片鱗なり、前もって状況を打開する伏線が散りばめてあったら良かったのに(^^;。まあ、『彩雲国物語』のメインは、あくまで、秀麗であって、劉輝の物語というわけではないからしょうがないか。前巻までで、秀麗の物語はほぼ完結してたわけだし。

って、書いてるとどうも不満が先に出てしまうけど、劉輝の都落ちのくだりや、旺季との直接対決の場面は良かったです。特に、秀麗登場は、かっこよくてマジ泣ける。そして、全てが救われるラストが、ホント素晴らしかったですよっ!!

[ 2011.07.04 ]