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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
僕と彼女のゲーム戦争2 /師走トオル -
権田原(T-T)。
JGBC初代チャンピオンの権田原は、主人公たちの目指すべき目標、超えられない壁的な立ち位置のハズなのに、ゲームから離れたときのふつーのジャパニーズサラリーマンぶりが、なんともせつない。……いや、現実よりゲームが受け入れられている世界という設定だったら、麻雀が受け入れられている『咲』の世界のようにプロとして活躍できるとか、せめて『ベン・トー』の狼たちのように、戦場から離れても、一癖も二癖もあるようなキャラとして描けばいいのに。ゲームから離れたときのリアルに等身大なサラリーマンの姿は、いかにゲームを極めようとも、しょせん社会では役に立たないことを突きつけているかのようで、夢も希望もなさすぎるよ(T-T)。
それはともかくこの2巻は、金髪ロリ巨乳でツンデレな杉鹿まどかが参入。敵役の平泉がちょっとチープすぎるところはダメだけど、仲間を助けてチームの結束を強める展開は、部活ものの王道で楽しい楽しい。フラグ立てもお約束。ネタになっているゲームは、やっぱりさっぱりわからないのだけど、あまり自分から動くタイプでない岸嶺を、上手く動かす瀬名先生の立ち位置がなかなか面白いね。杉鹿もお約束な反応でグッド。……しかし、杉鹿メイン回なので仕方ないけど、天道の影がいっきに薄くなった予感。てっきり、平泉の止めを刺すのは、天道かと思ってたんだけどなぁ。いや、こういう展開だと、ゲームで勝つだけでなく、最後はより強い権力で叩くのが、お約束だと思うんですけど。
それにしても、次巻は図書館の眼鏡っ娘か。これはいよいよ楽しみすぎるっ!!
[ 2012.10.05 ]