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KADOKAWA 電撃文庫
9S〈ナインエス〉XII true side /葉山透 -
あの『9S』が まさかの12年ぶりの続刊っっっ!! 00年代らしいSF+異能バトルで当時はもちろん超人気で私も大好きな作品なのだけど、新章「true side」二冊目で続きが出なくなり、作者の葉山透も別シリーズを書きはじめたので、これはもうダメだと思ったのだけど、まさか12年も経って今更出るかー。書き続けていた葉山透も凄いけど、ちゃんと出版する電撃文庫もすげー。
で、12年ぶりの新刊だけど、前巻までのあらすじはないのかー。既刊は押入れの奥底に埋もれているのでなかなかキビシイ。
確か、シベリアで密かに開発されていた珪素生物グラキエスによる突然の世界の危機。ロシアに来ていた闘真は残された住民との退却戦の末に重症を負い物語からは一時退場、一方、ヒロインの由宇はシベリアの地に降り立ちいよいよグラキエスへの反抗を開始。そして、そんな世界の危機の裏で、グラキエスの発生には峰島勇次郎の影があり、峰島勇次郎の秘密と禍神の血の謎へもいよいよ決着がつくのか?という感じだったかしらん。
世界滅亡まで残り四日という危機的状況とはいえ、本気になった由宇の天才は凄まじくやっぱ爽快だよなぁ。闘真の出番が少なく由宇とのラブコメ展開が少ない中、八代とマモンがいい味出していて非常に楽しい。そして、おいっ、家族会議が愉快すぎるんですけど(笑)。いやー、12年ぶりだけど、やっぱり遜色なく、すげーおもしろいんですけどっ!!
同時発売の「XIII」でいよいよ完結らしいのだけど、最後は峰島勇次郎との対決なのかなぁ。ていうか、峰島勇次郎は由宇に劣ることがずっと言われてきたのでラスボスは真目不坐かと思っていたのだけど、不坐とはわりとあっけなく決着がついてしまった感じで、あれ?どういうこと??
[ 2024.02.19 ]