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新潮社 新潮文庫
神の守り人(上)(下) /上橋菜穂子 -
あまりの面白さに、たまらず一気に上下巻読了。って、でも、なんという問題山積なラスト(^^;。どうにも、話を広げすぎて風呂敷を畳み損ねたような、そんな予感が。……もしかして、ロタ王国の行く末が、今後のシリーズに絡んでいくのだろうか?
バルサは幼い兄妹を助けるが、妹には危険な何かが憑いていた……。という感じで、幼い兄妹を巡り、危険な存在として殺そうとする古の言い伝えを守る一族と、助けようとするバルサの戦いが、ジェットコースター的に手に汗握る展開で、いやぁ、読ませる読ませる。ただ、キャラは記号的だし、全体にわかりやすさ優先といった感じで、ちと物語としては深みがないのは仕方ないかしらん。そして、アレだけ国家の危機を煽っておいて、そっちのほうは、ほとんどフォローなく終了してしまうラストはちょっと……。バルサの立ち位置からすると、国レベルの話は解決しようもないのはわかるんだけど、それにしても、あまりにおざなりすぎるだろ~。
[ 2009.08.11 ]