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富士見書房 富士見ファンタジア文庫
フルメタル・パニック! アナザー1 /大黒尚人 -
ちゃんと『フルメタ』してる……。いや、『フルメタ』10年後、作者変更ということで、「それ、ほとんど別物じゃね?」と思いつつ読んでみたのだけど、それがきちんと『フルメタ』のノリと雰囲気を継承してして、いやぁ、おもしろいっ!! ただ、てっきり、宗介の血縁とか、アルが登場するのかと思ったら、主人公&ヒロインは、『フルメタ』との絡みはなさそうだし、それなりに『フルメタ』と距離は取ってるのんね。いや、一応まだ、アデリーナの来歴は謎だけど。
そゆわけで、あれから十数年。陣代高校に通う市之瀬達哉は、ASの暴走事件に巻き込まれたことをきっかけに、民間の軍事会社にスカウトされるが……。という感じで、序盤は、ASが民生用途でも広く使われるようになった世界ということで、一瞬、「フルメタというよりパトレーバーっぽくね?」と思ったりもしたけど、読み進めると、予想以上に『フルメタ』。戦闘に巻き込まれていく普通の高校生・達哉と、軍隊育ちで一般常識に欠ける謎の美少女・アデリーナという構図も、どことなく、かなめと宗介の関係を踏襲していていいねっ!!
ただまあ、1巻ということで、登場人物の顔見せ的な要素が強く、肝心の物語はどうしてくんだろう? 巻末の賀東解説によれば、ASのいろんな機体を毎回紹介していくようなメカ主体の話と言うことらしいけど、私、ASはかなりどうでもいいんだけどな(^^;。
[ 2011.08.27 ]