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本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第三部「領主の養女IV」 /香月美夜

シリーズ11冊目、ゲオルギーネ来訪。ジル様の姉で元領主候補、現在は格上領地の第一夫人。ジル様や神官長と遺恨があり、マインのせいで死ぬことになった前神殿長と親しい間柄であるゲオルギーネの来訪ということで、もっと大きく物語が動くのかと思ってたのだけど、まずは、第三部のラストに向けての布石という感じかしらん? ヴィルフリートがナイスな伏線張ってるし(^^;。

ゲオルギーネ以外はクエストや印刷業も順調で平常運転。そいえば、ローゼマインの側近の中では、いまいち影が薄いと思っていたアンゲリカが、成績上げ隊以降、一気にキャラが立ってきたな。もともと、イラスト付きだと見た目と中身のギャップが大きくて楽しいのに、文章だとその魅力がいまいち発揮できてなかったのだけど、ポンコツなエピソードが増えてきて、かなり愉快なキャラになってきてるなー。

あとは、ダームエルとブリギッテは、障害に挫けない恋愛模様が楽しい。でも、魔力が釣り合わないと恋愛対象にならないという世界観は、いろいろ凄いよな。例えば、あれだけ仲良いマインとルッツは身分を乗り越えても結婚できないんだぜ。しかし、マインって中身は大人のはずなのに、ルッツとのやり取りが物凄くお子様なのはいったい……。

[ 2017.11.23 ]