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ブループレス
FEATHER 世界は、ひとつじゃない。(1) /七村謙 -
週末に秋葉原で配っていた SF小説だけど、これは凄いな。えっと、どういう経営判断で、あそこまで金をかけてイベントをすることにしたんだろ?
完全に素人の文章で、小説としての価値はないかなー。えっと、一文一文が冗長で意味がとりにくい。文章レベルで整合性が取れてない。ろくにキャラの描写が出来てなくて誰が誰だか判別つかないくせに、人数だけは無駄に多い。登場人物たちは天才なのだけど、どのぐらい頭がいいのかわからない。というより、困ったときは親頼りで、せっかくの天才設定が生かせてないし、それじゃストーリー的にもダメダメだろ。あと、シーンの取捨選択やシーン毎の描写の密度もコントロールできてない。情報の提示のタイミングや、ストーリー構成そのものも雑すぎる。なんとなく書いたようなシーンばかり続いていて、まともにプロットも作ってないんじゃない? 効果的なシーンの配置とか、まったく考えてないんだろ。いや、そもそも、書きたいことと書くべきものの整理が、まったくできていないんだ。
とりあえず、役割分担見直して、キャラを削るべきだよねぇ。ストーリーも、企業経営、タイムマシンの研究と、時警察のあれこれが平行して進むのだけど、この1巻で全部書く必要あるの? というより、企業経営の話とか必要なの? きちんとシーンを取捨選択した上で、効果的にわかりやすく並べ直して、って、これ、ふつうに全ボツでプロットからやり直すべきだよね。それでなくても、文章そのものも駄目なので、すべて書き直すべきだと思う。あとがきにある通り「6人から7人の視点を時系列に沿って切り替えながら」ストーリーが進行するのだけど、キャラが誰かもわからないレベルの文章で、まったく考えなく無意味にシーンを並べているだけなんですよ。もうそれだけで、どんだけ酷いことになっているか、わかっていただけると思う。
そもそも、ジョン・タイター をベースにしてるんだけど、ベースが借り物って、処女作ですでにアイデアが枯渇しているのか!? アニメ化検討中といいつつ見栄えのするようなシーンもないし、これ全9巻ってマジですか? いやー、タレントも所属してるようなプロジェクトチームで作っているのに、何故、読み手をスタッフに入れなかったんだ? 誰が読んだって、この小説が駄目なことはわかるだろうに。次も出すなら、せめて本を読める人、できれば編集者とライターは雇うべきだと思う。
[ 2015.03.23 ]