神統記


主婦と生活社 PASH!ブックス
神統記 /谷舞司

小説家になろう」で楽しく読んでる小説が書籍化っ!! 早速購入して読みなおしたっ!! いやぁ、書籍化に伴い挿絵がつくわけだけど、この萌え系ではない挿絵も作品のイメージに合っていて良いよね。……表紙や巻頭のカラーイラストはいまいちで、もうちょっと頑張れなかったものかと、思わなくはないんだけど。<をい。まあ、コミカライズも同時スタートだっ!!

内容は、食糧も少なく亜人の襲撃に怯える辺土の村に住む少年を描いたダークファンタジー。人の死が近いシリアスなテイストと、似非ヨーロッパ風ではない独特の世界観は、他のなろう系の作品とは一線を隔していて、ほんと素晴らしい。この1巻は、いつも腹を減らしているような一般的な少年だった主人公が、瀕死の状態から神の加護を得、加護を得たことを隠しながらも村の中で頭角を現していく、というもの。一応、異世界転生で俺TUEEEEEなんだけど、やっぱり、他のなろう系作品とは、テイストがかなり違うんだよな。書籍化後も順調にWeb上の更新も続いているけれど、Webも書籍も、きちんと最後まで続いてほしいよなー。

[ 2018.04.06 ]


主婦と生活社 PASH!ブックス
神統記(2) /谷舞司

ん? Web版 とちょっと展開を変えてきたかしらん? 書籍版は、エルサの妹・リリサ推しなのかぁっっっ!!<をい

そゆわけで、「小説家になろう」で連載を楽しみに読んでるシリーズの第二弾。なろうの連載は、ほんとマジ楽しみに読んでますっ!! ……で、今回の書籍版2巻は、巡察使とエルサを巡る話から、悪神との闘いの前編。うーん、Web版からそれなりに加筆されてるわりに、書籍版一冊の構成としてはちょっと微妙な感じが。書籍化に向けた加筆修正の方向としては、正直、ちょっともにょるなー。

ただ、Web版でも、好きなシーンは何度も読み返してるだけあって、やはり、面白さは別格。ナーダや灰猿人との絡みの中で言及されるこの異世界の神々の在り様は、世界観の深さを感じさせるものだし、重厚でシリアスな展開も、とにかく読んでて非常に面白い。凄く楽しみな作品の書籍化なんだけど、いかにも壮大で先の長そうな物語なだけに、下手に打ち切りになったりしないか、不安なんだよなー。

[ 2018.07.31 ]


主婦と生活社 PASH!ブックス
神統記(3) /谷舞司

小説家になろう」で、最も好きな作品の一つなんですが、おおぅ、書籍化で大きく変えてきたなぁ。「鼎の守護者」編は、Web連載中も途中で大きくリライトしてたのだけど、書籍化でもさらに変えてきたか。「冬至の宴」編も、大きくリライトしてこの三巻で完結まで描いてくるとは思わなかったよ。大筋は変えてないのだけど、大きくストーリーを整理していて、かなり分かりやすく修正してある。もともと「なろう」の中ではめちゃくちゃクオリティが高い作品なんだけど、そのクオリティへのこだわりが半端ないわ、この作者。

さて、この三巻の内容は、灰猿人の悪神との闘いの続きから、冬至の宴まで。ん? Web連載のストックがほとんどなくなってしまってるんですけど(^^;。……やはり、一気に世界の成り立ちにまでスケールが拡大していく「冬至の宴」編が素晴らしい。黄昏に向かう人族と、まさに滅びを迎えようとしている燐翅族。さらにそれを見守る神々の異様さ。ここからいよいよ激動の展開へ向かうことを感じさせる展開で、ここまでが序章と言わんばかりのスケールの大きさ。哀しさも感じさせるこの巻のラストも素晴らしいのだけど、ここからの展開がマジ楽しみ。

……しかし、谷を離れてばかりで、ヒロイン・エルサの存在感がさっぱりない件。いや、ヒロインは白姫様なのか?(^^;。

[ 2019.07.01 ]