円紫さんと私シリーズ
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東京創元社 創元推理文庫
空飛ぶ馬 /北村 薫 -
綺麗な文章で女子大生の一人称な内容と、かなり好みの方向なので、期待して手を伸ばしてみたのだけど、……う~~、ミステリ要素が強くて、なにより恋愛色がねぇ。私的には、ちと微妙だ。
そゆわけで、女子大生の「私」が日常で感じた疑問を、探偵役の円紫師匠が鮮やかに解き明かす、という形式の連作短編。円紫と「私」が恋仲になるのかと思ったら、ぜんぜんぞういう気配がねぇ(T-T)。で、文章や描写が、なかなか綺麗で魅力的なんだけど、あくまでミステリとしての構成が強くて、私的にはちとがっくし。あと、ミステリとしても、あんまりし凄いとは思わなかったりして(^^;。……もちっと、ミステリ色が弱い方が好みなんだけどなぁ。<をい
収録されてる作品の中では、表題の「空飛ぶ馬」が、いちばん面白かった。素直に気持ちの温かくなるストーリーがいいねぇ。
[ 2004.07.22 ]
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東京創元社 創元推理文庫
夜の蝉 /北村 薫 -
80年代風?女子大生の一人称な小説。文体や雰囲気は非常に好みなんだけど、やっぱり、恋愛分が足りない~~~(T-T)。あんどーさんはどうしたっ、あんどーさんはっ!! <って、いや、あの話は、恋愛未満のお話としては、非常に綺麗で繊細で、実に良くできた傑作であり、傑作なのであったっ!! 素晴らしいっ!!
そゆわけで、「円紫さんと私」シリーズの2冊目。このシリーズ、恋愛分は少ないんだけど、心情描写については、すごく繊細で出来が良い。一応、ミステリってことになっているにもかかわらず!! やっぱりこうなると、恋愛分が少ないのが、非常に残念だ。あと残念といえば、非常に文系的な作品なので、私的に知識も足りなければ、感覚的にも、ちょっと違和感があるのも、ちと残念。まあ、前者に関しては、もともと私、教養的な知識に欠けるので仕方ないんだけど。
[ 2004.08.24 ]
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東京創元社 創元推理文庫
秋の花 /北村 薫 -
うわぁぁぁ~~~~~~~~~~~~。
や、素晴らしいっ、素晴らしすぎますっ!! 最高傑作っっっ!! うわぁ~~。そゆわけで、とりあえず、眼鏡の生徒会長は、藤沢さんというらしいゾっ!!
「円紫さんと私」シリーズの三冊目。シリーズ初の長編であり、殺人事件っ!! 謎のメッセージっ!! という感じの非常に良く出来たミステリー。過去二作と同様、心情描写の巧さと演出は出来が良く、それに加えて、ミステリとしてもほんとに面白かった。散りばめられた伏線と演出、計算しつくされた演出によるラストの感動と読後感の良さは、技術的にとにかく凄い。物語として感動できるのも当然として、ぞっとするぐらい巧いよ、コレ。ほんとに素晴らしい~~。
[ 2004.08.28 ]
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東京創元社 創元推理文庫
六の宮の姫君 /北村 薫 -
一応、学生時代に、芥川はそこそこ読んでたつもりだったんだけど、さっぱりわかんねーーーーっっ!!
そゆわけで、「円紫さんと私」シリーズの四冊目。主人公も 4年生になり、卒論執筆。卒論は芥川龍之介を題材にしたものということで、ひたすら芥川龍之介に関する謎解きに終始するという脅威の内容になっています。いやもう、しょせん理学部だった私には、こんな文系文系した話なんて解るわけねーじゃん。大正時代の作家さん大集合ですか? せめて教養として、菊池寛の『真珠夫人』ぐらい読んどけっちゅーことですか?<それは多分違う(^^;。こんちくしょーーー。
しかし、卒論をワープロで書くのがまだ少なかった時代、というと、この物語の時代背景って、80年代中頃辺りかしらん。この雰囲気の良さは、この時代だからこそ出せる予感。
[ 2004.09.10 ]
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東京創元社 創元推理文庫
朝霧 /北村 薫 -
素晴らしい。「朝霧」のラストがほんとに綺麗で素晴らしい。たかだか文字遊びの暗号パズルから、そういう風に纏めてくるとは、すげーくらくらだっ!! うわぁ~、次巻がとにかく期待だよ~~。<まあ、あそこで断ち切ってるのが綺麗なので、アレなんだけど
そゆわけで、「円紫さんと私」シリーズの五冊目。もう、ますます文系の知識が要求されますっ!! という内容で、私にはめちゃキビシイですよっ!! しかも、学生だった主人公が、いきなり就職して新人時代をすっ飛ばしてるしっ!! まあ、それはともかく、小道具的なミステリ部分の扱いといい、細やかな描写と伏線が秀逸で、とにかく素晴らしい~~。まあ、ミステリ部分は、もうちっと裏にまわした方がもっとバランス的に良くなると思うんだけど、一応、ミステリな体裁なので、無理なんだろうか(^^;。まずはとにかく、次巻が期待ですなっ。くぅ~~~~~~。
[ 2004.11.23 ]