-
エンターブレイン ファミ通文庫
覇剣の皇姫アルティーナIX /むらさきゆきや -
進行遅いなー。主人公サイドが有利な状況なので、さっさとストーリーを進めてほしいのだけど、レジス、アルティーナ、バスティアンの三方面での同時進行なので、どうにも進むのが遅い。……そもそもやっぱり、ハイブリタニア軍との戦いが、消化プレイみたいになってしまっているのが辛いよなー。オズワルドとの読み合いはゾクゾクするけど、追い詰められているのは敵のハイブリタニア側なので緊張感もなく、いまいち読んでて面白くない。周辺国がさっさと攻め込んでくるとか、もうちょっと、主人公ピンチの状況が欲しいよねー。
いやー、確かに敵軍師オズワルドとの読み合いは凄いのだけど、ただ、大局的にベルガリア有利な情勢なので、レジスでなくとも、結局、正攻法に力押しで攻めれば勝てそうなのはちょっとなー。ハイブリタニア軍に逆襲するだけのなにかがあるかと思っていたのだけど、マーガレット王女は享楽的なだけで勝利の確信があるわけでもなさそうだしな。そのマーガレット王女に、その場その場の奇策で乗り切りながらもいよいよ大ピンチなオズワルド率いるハイブリタニア軍というのは、ふつー、オズワルドのほうが主人公的な立ち位置だよね(笑)。
バスティアン側は、エリーゼを絡めてベルガリアとハイブリタニアの戦いに割って入ってくるのかと思ったら、こちらもなんだか悠長な展開で、ちょっと期待外れ。やっぱり、もうちょっと展開が動かないと面白くないよねー。
[ 2015.06.28 ]