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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンVII /宇野朴人 -
うわぁ、初っ端からあからさまなフラグで、マジか? 本当か? と思っていたら、マジそうきたかー。そこは凄く思い切ったと思うけれど、でも、このストーリー展開、出来が酷すぎじゃね?
いや、イグセム派、レミオン派、旭日連隊の三つ巴の戦いの中、いよいよ、他に先んじたイクタが、皇帝の身柄を確保し、佞臣トリスナイに対峙するという展開だったわけですが、今まで大活躍していたイクタが、トリスナイと会ってからいきなり無能になり下がるんですが、どういうことなんですかね? トリスナイの策略になんも手も打たず、しかも、何故かイグセム派とガチの戦闘に突き進むとか、今までのイクタだったら、この采配は、ありえないと思うんですが。うーん、トリスナイが優秀でイクタの打つ手をことごとく上回った結果、ああいう結末に至るならわかるんですが、トリスナイもちょっとした切り札を持ってるだけの小物にすぎず、しかも、トリスナイだけでなく、イグセム派に対しても、いくつも打つ手があるような状況なのに、イクタってば、場当たり的な対応以外、不自然なほどに、何もしないのよな。ありえないわー。もとから想定の展開だったのかもしれないけれど、正直、プロットの作り込みが、ぜんぜん足りてないんじゃないですかね?
ええっと、ここで、第二部に続くわけなんですけど、今回、無駄に使ったヤトリのイベント以上のことを、第二部でできるとは思えないのだけど、どうするんですかね。ここで、終わっといたほうがよかったんじゃない? かなり好きだったシリーズの、本来であれば、とっておきのイベントだったのに、こんなに出来の悪い展開の中で消化されてしまって、もう、がっかり感が半端ないですわ。
[ 2015.03.16 ]