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集英社 コバルト文庫
マリア様がみてる 私の巣 /今野緒雪 -
素晴らしい素晴らしい。いつもの主要メンバはほとんど登場しない番外編でしたが、『マリみて』の雰囲気はそのままに、むしろ、いつも以上に綺麗で暖かい短編でした。
精神的な原因で頻繁に立ち眩みを起こしていた朝倉百は、ある日、運ばれた保健室で、保険委員の筒井環と出会う……。というわけで、いつもの山百合会ではなく、一般学生の百と環の一年を綴った内容なのだけど、ほんとに綺麗で優しさの伝わる内容でした。行動的でいたずら好きな環と常識的な百の組み合わせがグッド。その二人の家族たちも、非常に優しく暖かく、ほんと読んでて気持ちが良かったっ!! そして、たまに少しだけ顔を出す本編の内容も興味深く面白くて、いやぁ、ほんと良い読みきり短編でした。
[ 2010.01.23 ]