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集英社 スーパーダッシュ文庫
R.O.D ―第十二巻― /倉田英之 -
……あれ?、ねねねは??
10年ぶりの新刊っ!! 3年で卒業して読者層が入れ替わるといわれていたライトノベルで、10年も新刊が出ないということは致命的以外のなにものでもなかったのだけど、ここ数年は、『オーフェン』新シリーズといい、『ヤマモトヨーコ』といい、『星くず英雄伝』といい、10年近くたって復活するシリーズも増えてきて、それだけ年寄りが増えたということですか、そうですか。『R.O.D』のヒロイン読子は、確か、作者の倉田英之も理想をつぎ込んだ究極のヒロインのようなことを言ってた気がするのだけど、そんなオタクであれば誰でも憧れるヒロインオブヒロインの読子・リードマンを知らない世代も、もしかして増えているのだろうか。いや、超絶素晴らしい読子を知らなくて、なんで平気で生きていけるんだ?
それはともかく、えっと、前巻って、英国影の支配者ジェントルメンが筋肉ムキムキになってオカルト大決戦みたいな感じでしたっけ? 読子の上司のジョーカーが反旗を翻し核ミサイルを撃つとか撃たないとか、いよいよ最終巻を目前に、盛り上がってるというより、わけのわからない展開になってた記憶しかない。10年ぶりなんだから、「前回までのあらすじ」ぐらい、つけてくれてもいいものを。読子さんが何をやってたのか、さっぱり忘れてたりもしてたのだけど、その読子さんがこの12巻では、なかなか登場しなくて、もう気の持たせ方がニクいね。そして、登場して、……おおぃっ!! 第三章「紙果つる地にて」の冒頭一行目がインパクトありまくりだっ!!
そして、クライマックスを迎えて、きれいなラスト。あれ? どう読んでも、これで終わりのような気がするのだけど、ラストは「つづく」だし、特設ページのインタビュー によれば、最終巻は来年(ほんとか?)予定の 13巻なのな。残りは、1冊かけてエピローグでもするのかしらん。
[ 2016.09.08 ]