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早川書房 ハヤカワ文庫JA
星界の断章III /森岡浩之 -
短編集となる『断章』では、アーヴの歴史を感じる過去の話が好きなのだけど、今回は、平面宇宙航法開発の歴史か。ネタとしては地味なのだけど、その短編「来遊」で触れられるラ・ゲルシスマと、「出奔」のサロスの関係がなかなかニクイね。こういう描かれ方は好き。他に印象的だったのは、帝都ラクファカール防衛線の中、ある幼なじみの二入を描いた「離合」か。アーヴの生き様は、綺麗で美しく、そして、場面が場面だけに、切ないよねぇ。
まあしかし、『断章』はなんやかんやで小粒で物足りないので、やっぱり、早く本編の続きが読みたいなぁ。読めるのは何年後だ?(^^;
[ 2014.04.03 ]