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富士見書房 富士見ファンタジア文庫
氷結鏡界のエデン 楽園幻想 /細音啓 -
『黄昏色の詠使い』同様、二人の綺麗な物語が素晴らしい。……のだけど、『黄昏色の詠使い』同様、無駄に設定の凝りすぎてる上、その説明が下手なのが酷い。良くも悪くも、凄く細音啓らしすぎる作品だよなぁ。
先月完結した『黄昏色の詠使い』の細音啓が、早くも新シリーズを始動。浮遊大陸オービエ・クレアを舞台に、結界の巫女・ユミィと、堕ちて属性がEvilとなってユミィと触れ合うことができなくなった少年・シェルテイスの切なさ炸裂のファンタジー。とにかく、前半の設定説明がウザイ。<をい。や、細音啓は、無駄にファンタジー設定に凝る上に、それを、必要以上に説明したがる悪い癖があると思うんだけど、それが、もう、全開なのよ。……俺は、小説を読みたいんであって、設定資料集を買ったつもりはねぇ~~~。
ストーリーが動き出す後半は、細音啓らしい純粋で綺麗な物語に仕上がっていて、そこは素晴らしいんだけどなぁ。それにしても、わりとこの1巻で綺麗に纏まってるのに、今後、どうするつもりなんだろ?
[ 2009.09.26 ]