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TOブックス
魔術士オーフェンはぐれ旅 女神未来(下) /秋田禎信

90年代の富士見ファンタジア文庫の全盛期を支えたライトノベル『魔術士オーフェンはぐれ旅』が、20年かけていよいよ完結。短編集のほうは続くらしいけれどなー。富士見ファンタジア文庫時代が第一部(東部編)、第二部(西部編)、TOブックスに移行し、今回完結したのが第四部だけど、……いまいちよくわからなくてスッキリしないラストだ(^^;。というか、第四部はなにがやりたかったんだ?

や、第四部の「読者と同じように歳を取ったオーフェンたち」という試みは面白かったけれど、物語的には、やっぱり第一部もしくは第二部で完結していると思うのですよ。第四部ではなく、素直に、マヨールとベイジットを中心とした新シリーズとして描いていたら、もっと別の物語になっていたんじゃないかと思うのだけど、結局、「オーフェンたちは今」という話でしかなかったなー、というのが、ちと残念。まあ、『オーフェン』のその後が描かれただけで、この第四部は価値があるというか、そこにしか価値がないというか。

[ 2014.06.09 ]