2019年 10月 15日
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徳間書店 トクマノベルズ
◆ ハイスクール・オーラバスター・リファインド 千夜一夜の魔術師 the magician /若木未生 -
4年ぶりの新刊っ!! 刊行ペースは開きまくっているし、売り上げ的にも厳しそうなので、続刊出るか怪しい感じもしてたのだけど、ちゃんと出た、ちゃんと出たよ。完結まであともう少しなので、きちんと最期まで描いて欲しい。って、今回は、番外編的な中編かいっ!! ……それにしても、90年代を代表する大人気ライトノベルシリーズなのに、『十二国記』や『スレイヤーズ』の新刊に比べると、世間での扱い小さいよね(^^;。
まあ、それはともかく今回は、幻将との戦いを描いた第二部?と続く最終章の橋渡しになるような中編二作。本番は、あくまで次巻からなんだけど、各キャラともめんどくさい内面をしてるのは相変わらず。完全に若木未生全盛期の筆致で描かれていて、きちんと『オーラバ』してる。今でもこれが書けるのは、若木未生、凄いよな。でも、みんながスマホを使ってるのは、やっぱり違和感ある。お前ら、90年代の住人じゃないのかっ!!
あとがきを読みと、30周年記念のCDブック が出てたのか。声優陣が懐かしい感じなのは、昔のドラマCDにあわせているのかしらん。昔のドラマCDは買ってたはずなのに、水谷優子以外のキャストは忘れてるなぁ。水谷優子の演じていた神原亜衣のキャストが変わっているのは、当然なんだけど、せつない……。
[ ハイスクール・オーラバスター ]
2019年 10月 29日
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オーバーラップ オーバーラップ文庫
◆ ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで(4) /篠崎芳 -
高雄姉は、いかにも人との関わりが薄そうなのに、どうやって情報を得ているのか問題。<をい
それはともかく、「小説家になろう」で最も好きなシリーズの第四弾。この巻では、トーカ一行と勇者たちが、それぞれの目的のために金棲魔群帯へと……。と、このシリーズは、主人公のトーカ側だけでなく、女神側へ残された勇者たち側の物語もまた、たまらなくおもしろいのが素晴らしいんですよね。とにかく異世界転移してきた他の勇者たちがいい感じにキャラが立ってるのが魅力的なんですよ。桐原の歪みっぷりとか、雑魚っぷり発揮する安や小山田、孤高の高雄姉妹とか、主人公属性の綾香とか。や、綾香はすごく主人公っぽいんだけど、トーカでなくこの娘が主人公だったら、ちょっとフラストレーションたまって読めなかったんじゃないかな(^^;。
しかし、トーカのレベルアップが凄まじい一方、勇者側のレベルやステータスがよくわからないので、オーバーラップ文庫の編集の人は、ぜひとも『ダンまち』のように各キャラのステータスを載せたページをつけて欲しいなぁ。そういうページがないと、トーカの圧倒的な能力を、読者に対して見せつけられないじゃん。