人類は衰退しました


小学館 ガガガ文庫
人類は衰退しました /田中ロミオ

まったりのほほんとした傑作。や、雰囲気としては、竹本泉の『ねこめ~わく』を彷彿とさせる感じなんだけど、あんな感じで非常に和むよなぁん。ホントに素晴らしい。

人類が衰退し、可愛い妖精さんたちが暮らすようになった未来。そんな牧歌的となった世界で、妖精さんと人の間を取り持つ“調停官”の少女と、小さくお菓子大好きな妖精さんたちの、のほほんまったりとしたお話。牧歌的な世界観の中で、いーかげんな性格の少女といい、コミカルで変な妖精さんといい、非常に雰囲気が出ています。いやぁ、ほんとまったりと和むよなぁ。オススメっ!!

[ 2007.05.27 ]


小学館 ガガガ文庫
人類は衰退しました(2) /田中ロミオ

SF的なネタが増えた印象で、それはそれで楽しいのだけど、ただ、気の抜けた妖精さんとの会話が減ってしまっていて、ちと残念。あの気の抜けた会話の雰囲気が好きだったんだけどなー。

そゆわけで、人類が衰退し妖精さんがのほほんと生きる未来を描いた『人類は衰退しました』の第二段。今回は、「人間さんの、じゃくにくきょうしょく」と「妖精さんたちの、じかんかつようじゅつ」の中編2編。特に、「妖精さんたちの、じかんかつようじゅつ」の時間ネタは、出来がいいなぁ。なかなか楽しく好み。そしてやっぱり、のほほんとした雰囲気は相変わらず、素晴らしいですなっ。和む和む。ただ、妖精さんとの会話が減って、むしろ妖精さんが SF的なギミックを提供する立ち居地になってしまっているのが、ほんと残念だなぁ。まあ、SFは SFでいいのだけど。

[ 2007.12.22 ]


小学館 ガガガ文庫
人類は衰退しました(3) /田中ロミオ

ラストのオチが大笑い。のほほん&ふるふるとした雰囲気は相変わらずで、いやぁ、おもしろかった、おもしろかったっ♪

そゆわけで、人類がゆるゆると滅亡に向かっている世界での、のほほんとした妖精さんとのお話の第三段。今までは短編集形式だったのが、今回は、長編一本。なので、いつもに比べて、わりとストーリーが強めでノリは多少違ったかしらん? ただ、ベースは変わらず、ぴおんさん周りのネタがさいこーーーーっ!! さらに、助手さんもなかなかいい味出してるよなぁ。そしてなにより、ラストの絵本が Good、Good。オチが素晴らしいーーーっっっ!!

[ 2008.04.21 ]


小学館 ガガガ文庫
人類は衰退しました(4) /田中ロミオ

「妖精さんの、ひみつのこうじょう」「妖精さんの、ひょうりゅうせいかつ」の中編2つ。いやぁ~、相変わらず、ゆるくてまったりした雰囲気がいいなぁ。シュールでブラックなエッセンスもぐっど。や、走るチキンって(笑)。クオリティも安定しているので、文句なく面白かったです。今回の二編では、好み的には「ひょうりゅうせいかつ」のほうが好きかしらん。女王陛下♪

[ 2008.12.26 ]


小学館 ガガガ文庫
人類は衰退しました(5) /田中ロミオ

うわぁ、いままでのほのぼのとした雰囲気とは違い、鬱々した内容。いや、ラストはきちんと綺麗な纏まってるんだけど、私が『人類は衰退しました』に求めているのは、これじゃねぇ~~。

今回は、“わたし”の子供時代を描いた「妖精さんの、ひみつのおちゃかい」と、セカイがゲーム化する「妖精さんの、いちにちいちじかん」の二本を収録。「妖精さんの、ひみつのおちゃかい」は、今の“わたし”からは想像のつかない暗い子供時代に鬱々。物語としては綺麗なんだけど、正直、好みじゃないなぁ。「妖精さんの、いちにちいちじかん」は、ネタとしては面白いんだけど、一発ネタとしては、ちと長くね(^^;。倉庫番辺りまではすごく面白かったのだけど、中盤以降はダレ気味だと思う。ただ、オチは素晴らしい。

[ 2010.02.09 ]


小学館 ガガガ文庫
人類は衰退しました(6) /田中ロミオ

「妖精さんたち、すかいはい」「妖精さんたちの、さぶかる」の中編二つ。

「妖精さんたち、すかいはい」は、要は、鳥人間コンテスト。珍しく?妖精さんではなく、人間中心の話。なんといっても、“解☆決!!”。妖精さんの秘密の道具を使って、次々と解決する展開が、オチも含めて、楽しい楽しい。「妖精さんたちの、さぶかる」は、BL&同人誌を中心にした漫画ネタ。展開は多少微妙だけど、ネタの勝利だよなぁ。ランキング至上主義の連載漫画のネタの数々が、うわぁぁぁ。これはいろいろと酷い(爆笑)。

[ 2011.02.27 ]