スカイクロラ


中央公論新社 C★NOVELS BIBLOTHEQUE
スカイ・クロラ /森博嗣

くぅ~、めちゃくちゃ素晴らしい~~。傑作っっっ!!

戦闘機乗りが、眼鏡な上官とラブラブになる話。森博嗣というと、ミステリなイメージがあるのだけど、これは、ミステリとは無縁で、SF的な、戦闘機乗りな主人公の日常を、淡々と描いた内容。いや、こういうミステリじゃない話のほうが、好きだし、めちゃくちゃおもしろい。や、さいこ~~。とにかく、森博嗣、私的には、ミステリじゃなく、こういう淡々と描写に凝った内容を、もっともっと書いて欲しいんだけど。とりあえず、この続編も出るみたいだけど、とにかく期待。もう、さいこ~~。

[ 2003.04.06 ]


中央公論新社 C★NOVELS BIBLOTHEQUE
ナ・バ・テア /森博嗣

前作の『スカイ・クロラ』は、凄く好きだったのだけど、これはいまいち。う~ん、やはり眼鏡かっ、眼鏡をかけてないのがダメのダメダメということなのかー。

というわけで、僕少女一人称形式の小説で、ここまで「萌え」がないのも珍しい(笑)。戦闘機乗りの不安定な内面を描いた作品ということなんだろうけど、この心情描写はちょっと中身がなさすぎて面白くない。戦闘機に対する拘りもあまり感じられず、正直、作者がこの作品でなにがやりたかったのか、さっぱりわかりゃん。私的には、中身がスカスカで、これだけのページを費やす内容じゃないと思うんだけどなー。

[ 2004.11.01 ]


中央公論新社 C★NOVELS BIBLOTHEQUE
ダウン・ツ・ヘブン /森博嗣

空中戦のシーンは圧巻だったけれど、『ナ・バ・テア』同様、なにが書きたいかわからない作品なんだよなー。いや、シリーズ第一巻の『スカイ・クロラ』は非常に良かっただけに、どうにも蛇足感が強くてにんとも。

そゆわけで、戦闘機乗りな僕少女が大人の都合に振り回されて大変っ!! という話。やっぱり、一人称スタイルの僕少女が主人公なのに、萌え要素がまったくないのが敗因だと思う。<をい。いや、大人にならない「キルドレ」という設定をもってきてるわりには、独身女性辺りをターゲットにした小説でありそうな 20代女性のパターン的な描写にしかなってないのがなー。表面的な雰囲気は悪くないのだけど、もちっと密度の濃い中身が欲しいと思ってしまうのは、贅沢かしらん。せめて、主人公の水素が、眼鏡をかけてくれればいいのに。

[ 2006.01.06 ]


中央公論新社 C★NOVELS BIBLOTHEQUE
フラッタ・リンツ・ライフ /森博嗣

微妙だなぁ~。いや、なにがやりたいのかよくわからん。確かに、綺麗ではあるんだけどさー。……大人にならない戦闘機乗りのシリーズ第4弾。この巻は「キルドレ」の秘密と、クリタとクサナギの関係はどうなる?という内容。というか、クリタ視点になって、そもそも眼鏡僕少女・クサナギの出番が減りまくりなのが、ダメダメだと思う(^^;。

[ 2007.06.02 ]


中央公論新社 C★NOVELS BIBLOTHEQUE
クレィドゥ・ザ・スカイ /森博嗣

おもしろいおもしろい。病院を抜け出した「僕」。薬のため記憶が曖昧&幻覚のため現実感が乏しい中での逃避行。いやぁ、フーコとの関係の描き方がめちゃくちゃ素晴らしい。ゾクゾクくるなぁ。そして、展開としては凄くベタだと思うのだけど、「僕」の正体と幻覚の使い方がとにかく秀逸、素晴らしい。ホント、めちゃくちゃ出来がいいよなぁ。すげーよっ!! ……ただ、やっぱし、いまいちなにがやりたいか分からないシリーズだよなぁん。

[ 2007.10.31 ]


中央公論新社 C★NOVELS BIBLOTHEQUE
スカイ・イクリプス /森博嗣

うわぁ、なんと挑戦的な内容っ!! や、『スカイ・クロラ』シリーズの短編集になるんだけど、ほとんどが、ある日常の一コマを切り出したような内容。雰囲気的なものを描くことに力点が置かれているので、物語的なものがさっぱりないのよ。澄み切った空気だけを描くような試みはなかなか面白いけれど、映像ならともかく、小説の形態だと表現的に弱い印象は否めないかなぁ。

[ 2008.12.24 ]