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本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部「女神の化身V」 /香月美夜

今回は、領主会議に同行して貴族院へ。衝撃的なイベントがあったわけでもないのに、いつの間にかめちゃくちゃ大きく物語が動いている件。でも、第五部のサブタイトルは「女神の化身」なので、まだまだこの程度の出世では終わらんよなぁ!?

いやぁ、貴族院での王族との交渉がメインとなる回なんですが、なんといってもローゼマインが王族を振り回すのが、やっぱり楽しい!! 次期王様のジキスヴァルトもそんなに悪い人間ではないのに、ローゼマインの前にコテンパンになっていて不憫でならない。と思ったのだけど、付属の書下ろしの短編を読んだら、こいつ、こんなに典型的なダメ王子だったのか。作中ではそんな風には思ってなかったよ(^^;。で、不憫といえば、ローゼマインの婚約者なのに完全に蚊帳の外なヴィルフリートとローゼマインに片想いなヒルデブラント。二人とも作中での扱いが酷すぎるだろ!!

違和感あるのは、やっぱり過保護すぎるローゼマインのフェルディナンドへの想いで、王族すらもフェルディナンドはすぐにアーレンスバッハを掌握しフェルディナンドいなければアーレンスバッハが滅ぶとみなすほど高く評価しているのに、王族よりもフェルディナンドを知っているローゼマインが、なんで連座で処刑されるという発想になるんだという話ですよ。マグダレーナの評の通りであれば、それこそ、躾けるみたいな対個人的な対処ではなくもっと策略を駆使した方法で、連座回避の手段を考案してるってことだよなぁ。いまだにディートリンデを自由にしてたりするのが、なにか裏がありそうで不気味なんですけどっ!!

さて、この巻で大きく物語が動いてきた感じだけど、いよいよラストスパートなのかしらん?

[ 2021.04.19 ]