[映画]『コードギアス 亡国のアキト(1)』感想
『コードギアス』の魅力は、カレンのおっぱいと、毎回「なんだってー」と言わざるをえない衝撃的な展開&次回が死ぬほど待ち遠しくなる引きにあると思ってたんだけど、そこら辺がバッサリなくなっていて、がっかり。いや、第1章は、まずは舞台説明中心だったので仕方ない面はあるのだけど、それにしたって、キャラもいまいち魅力に欠け、なにより物語がチープにしか見えないのが、ダメダメ。……バリバリに動いて魅せる戦闘シーンと雰囲気を盛り上げる音楽は悪くないのだけど、逆に言えば、良い部分はそのぐらいしかない予感が。
いや、この映画、『反逆のルルーシュ』と世界は同一であるものの、主人公がルルーシュでないのはもちろん、舞台もヨーロッパに変更。第1章を見る感じでは、『反逆のルルーシュ』の設定だけを使った異なる作品と言ってもいいような作りなのな。で、アッシュフォード学園もないので、基本、シリアス路線なのだけど、それにしては物語が薄っぺらい。ええっと、国を失い異国の中で必死に居場所を得ようとする日本人たち、というと、もっと重厚な内容にできそうなもんだけど、とかく表面的でご都合主義的でなシナリオが、非常に作品をチープにしてしまっている。いや、この作品のシナリオの組み立て方って、大雑把に勢い重視で矛盾があっても気にさせないような強引に進めるタイプの作りなんだけど、そういう方向性で行くなら、もっと軽くコミカルに寄せたほうが、ハマるんじゃね? TV版のシナリオは衝撃的な展開が強引なシナリオと上手くハマってたんだけど、この映画の内容ならば、勢いだけのシナリオではなく、もう少し奥行きを感じさせるような精緻なシナリオにしてほしかったところ……。
まあ、今回は第1章だし、次回はC.C.やスザクも登場するようなので、多少、作品の雰囲気も変わるのかもしれないけれど、『コードギアス』の番外編としても、異国の軍隊で死に場所を求めて闘う少年の物語としても、ちょっと期待ハズレだなー。
[ 2012.09.03 ]