杉井光の2ちゃんねる情報流出と講談社ラノベ文庫について

2ちゃんねるの情報流出で、過去に杉井光が匿名で書いた内容が各地で話題になってます。

正直、“暴言”といわれてる部分は、単に、2ちゃんねるらしい言い回しをしてるだけで、そう問題ではないんじゃね?と思うのだけど、それよりも、講談社ラノベ文庫に対する書き込みが、レーベルの内部事情を知る立場の人の発言として興味深かったのでメモ。現状の講談社ラノベ文庫の立ち位置を良く表しているよかーん。

  • “弾が少ないので至道とか日日日とかそういう安定ウンコ量産機はけっこう巻数出させてもらえる”
  • “講談社的にもアニメ化したっていう事実がまず必要なだけであまりリソース割かない”
  • “講談社あんまり出資してないよ、音楽がポニキャだから完全外部案件”
  • “他レーベルでもアニメ化しておかしくないのはキリカくらいで、後は普通アニメ化しないレベルの部数”

講談社ラノベ文庫は2011年12月創刊、つまり、創刊から1年半とまだ若いレーベル。竹井10日の『彼女がフラグをおられたら』と榊一郎の『アウトブレイク・カンパニー』の二つの作品がアニメ化決定しているけれど、「レーベル立ち上げ1年半経っても、まだまだ売り上げよりもラインナップの充実が求められていて、安定して量産できる作家が優遇されてる(至道流星、日日日だけでなく、榊一郎、杉井光もこの枠だよね)」「部数が稼げる作品がまだない(【講談社ラノベ文庫】 想像以上に死屍累々だな・・・ : ラノまと―人気ライトノベルまとめ! という記事が出る程度には、実際、大きく売れてるヒット作はまだない)」「アニメ化も売り上げではなく実績作りがメインで出版社としてはリソースを割いていない」という感じか。まだ、売り上げを考える余力はなく、まだまだ、ひたすらラインアップの拡充と実績を積み上げてる段階というのが目に見えておもしろい。

これ、大手の講談社だから、将来のヒット作のために堅実に実績の積み上げが出来るけど、体力弱い出版社だと実績の積み上げすら出来ずに倒れざるをえないんじゃないかしら(^^;。ライトノベルの新規レーベルの立ち上げって、思った以上に大変だ……。

橋本紡とのあれこれについて

関係者の間では手打ちが済んでいる案件を、今更取り上げるのも野暮なのだけど、まあ、今回の情報流出で一番盛り上がってるネタなので、これについてもちょっとだけ。とりあえず、いままでのおさらい。

で、今回、当時の杉井光の2ちゃんねる側の書き込みが発見されたと。

もともと橋本紡は誰が2ちゃんねるに書いていたか知っていて、さらに、2ちゃんねるの書き込みがなくても、支倉凍砂、杉井光の両人が橋本紡の言う「イジメ」に関与していたのは明白だったにもかかわらず、橋本紡が変節して謝罪したのは、謝罪の体裁を取った第三者への和解のアピールだったわけだけど、今回の流出で、いろいろ台無しすぎる(苦笑)。いやまあ、本案件ってそもそも、直接反応すればいいのにわざわざ変な絡み方をした杉井光も杉井光なら、その意図を勝手に誤解して「イジメだイジメだ」と騒ぎ立てた橋本紡も橋本紡で、コミュニケーション重要というか、ネットの観客を前に下手な騒ぎ方をすると後処理が大変だよねぇん。

[ 2013.09.01 ]