好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!!

KADOKAWA カドカワBOOKS
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました /出雲大吉

仕事はできるものの性格が終わっているエリート公務員が、左遷をきっかけに性格を変えようと奮闘する話。「小説家になろう」で好きな作品なので購入しました。

なろうで左遷というと追放モノをイメージしがちだけど、これはふつうに左遷サラリーマンしてるのが良き。性格を変えようとする様がコミカルでおもしろく、そのついでに、圧倒的な実力で左遷先の支部を立て直していくのが楽しい。

まあ、実力があると言っても、現代日本でこの性格だと出世どころか組織で働くことも難しいと思うのだけど、そこはファンタジーということで、うまく違和感をなくしているのも良い。逆に言えば、ファンタジーっぽさで誤魔化していて設定の作り込みは甘いので、そこら辺を気にする人には合わない気がするけれど。出世出世と言いながら、役職者が本部長と支部長、あとは現場のリーダーぐらい。役職や等級から錬金術師協会がどうなってるのか考えると、正直、組織として成立してないよなぁ。

で、書籍化して、主人公のジークのイラスト。こんな美形だったのか。これは、ハーレム化しても仕方ない(^^;。そして、アデーレ視点のプロローグが追加されているのだけど、やはり、筆頭ヒロインはアデーレなのかしら? Web版で読んでたはじめのころは、一番弟子のエーリカのほうがヒロインっぽさが強かったと思ったんだけどなー。レオノーラもWeb版はイロモノ感が強かったけれど、絵がつくとちゃんとヒロインだわ。そして、ジークを好きすぎる本部長は、なんか若いぞ(笑)。

他作品と比べても、イラストが付いたことがすごく楽しい書籍化だけど、文章も、プロローグと番外編が追加されて、ジークとアデーレ、本部長の想いが強化されているのがいいね。ほんと、本部長はジークが好きすぎるよなー。

[ 2025.05.17 ]