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KADOKAWA 電撃文庫
続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー(3) /佐島勤

本編、そして、一条とほのかの短編を含めた三部構成。うーん、一条とほのかの話は、完全にいまさらで蛇足感が凄い。この短編、必要? こういう無駄な話を入れてくるのは、ものすごく佐島勤らしいといえばらしいんだけど。

本編のほうは、いやいや、ちょっと突っ込みどころが酷いだろ。『魔法科高校の劣等生』の世界だと、今の平和な日本と違って、防衛大臣は今よりもずっと重要なポストだと思うんだけど、その防衛大臣がなんで論功行賞のお飾りなんだよ。大臣含めた内閣よりも元老院を国の中枢として強調したい演出だってのはわかるんだけど、その元老院の樫和も、いろいろと迂闊なバカにしか見えないんだよなー。だってさー、樫和以外の関係者は殺す殺さないって話になってるんだぜ。それで、樫和を殺すって話にならないのはすげー不自然ではあるんだけど、そもそも、この程度の案件で安易に虎の尾を踏みに行く樫和さんは、迂闊すぎて自殺癖でもあるようにしか思えない。まあ、樫和を出しておきたい物語上の都合なんだろうけど、マジにバカなの?

今回の達也のデモンストレーションも、魔法技術の有益性を示すというほどぜんぜん有益ではなく、むしろ、「大気圏外からの大質量攻撃がいつでもできる」という脅しにしかなっていないんだけど、作中では誰もそのことに触れてないのもすげー気持ちが悪い。なんだこれ?

[ 2021.11.24 ]