魔法科高校の劣等生


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(1) 入学編<上> /佐島勤

主人公が超天才で、タイトル詐欺すぎる(^^;。いや、ダメ兄と優秀な妹ということで、べたな王道ストーリーかと思ったら、なに、この天才。一応、「実は隠れた才能が」というパターンを意識してる風ではあるけど、でも、はじめから天才を隠してないよね。そもそも、劣等生の根拠である「一科生」「二科生」に別ける高校の制度そのものも無理がありすぎて、どうにも読んでて違和感ありまくり。はじめから、達也パネェェェェェ、で良かったんじゃない?

というわけで、大人気Web小説が電撃文庫で刊行っ!! というのが売りらしい本作。魔法が科学的に解明された未来世界の高校で、主席入学の妹・深雪と補欠組の兄・達也の二人を中心とした物語。ただ実態は、やっぱり、無敵無双のお兄様とブラコンが素晴らしい妹という構図だよなぁん。兄妹はじめ魅力的なキャラと、銃と剣と魔法のバトル設定は非常に楽しみ。ただ、このバトル設定で学園モノなの? 大げさな設定のわりに、それだと物語のスケールはこじんまりしすぎな気が。や、きちんとおもしろいんだけど、一巻だけ読むと、いろいろとちぐはぐに思えて仕方ないんだよなー。今後、払拭されるのかしらん。

[ 2011.07.23 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(2) 入学編<下> /佐島勤

兄貴、マジ強ぇぇぇぇぇぇっっっ!! しかも、もしかして、味方側は兄貴以外も化け物ぞろいか!? こいつら負けるところが全く想像できないのだけど、日本ぐらいなら、軽く牛耳れるんじゃないか? って、次巻は、魔法科高校同士の対抗戦だと……。この化け物たちが、高々高校生レベルで争うって、すげー違和感ありすぎるぅぅぅ(^^;。

いやもう、どんな障害も一瞬で解決して進むスピーディな展開が、とにかく爽快ですげー楽しい。頭脳明晰で無敵な戦闘能力、主人公以外はゴミと言わんばかりの圧倒的な能力差が、ほんと、いっそ清々しい。

しかし、魔法科高校の制度をはじめとする設定の数々は、やっぱり説得力がなさ過ぎて、そこだけは、読んでてすごく気になる。書きたいことにあわせて、いちいち理屈をつけて説明してる感じがするのだけど、それが、どうにも無理筋なものが多く、それなら、下手に理屈つけないほうがいいと思うんだけどなぁ。

[ 2011.08.16 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(3) 九校戦編<上> /佐島勤

魔法科高校生最大の戦い「九校戦」。高校生たちによる熾烈な魔法勝負。しかも、その裏でテロの気配が……。や、読む前は「今更、高校生同士の戦いでどうするんだ?」と思ってたのだけど、きちんと裏の展開を配置して、「兄貴からみれば、所詮、九校戦は子どものお遊び」という風にみせる構成。や、すっげー盛り上がりそうだけど、ああぁ、やっぱり本番は下巻かー。いやもう、続きがすげー楽しみすぎるっ!!

それにつけても、深雪はやはりブラコンすぎておかしすぎる(爆笑)。そして、兄貴の天才ぶりはとどまることを知らないな。すでに、設定は破綻しまくっていると思うのだけど、いまだに帯で“劣等生の兄”と謳っている事実は驚愕を禁じえない。達也って、どう見ても、真の跡取り、世界最強の後継ってのがバレバレと思うんだけど(^^;。いや、俺TUEEEEなラノベも多いけど、ここまで実力差が激しい作品も珍しいよな。この段になってライバルっぽく話に絡んできそうな一条の次期当主とか、あまりに不憫すぎて、どうするんだこれ?

しかし、ここまで破綻しまくってる設定なのに、設定語り過多な作風は、どうにも違和感が強くてにんとも。いや、気にしたら負けなんだろうけど、ここまで頭が悪く整合性の取れてない設定は、ちょっとなー。

[ 2011.11.12 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(4) 九校戦編<下> /佐島勤

いやぁ、すげーおもしろいっ!! 謎の組織の妨害工作が疑われる中、やはり、競技に参加することになる達也。そして、第一高校の優勝はどうなる!? と、達也、期待に違わぬ無敵ぶり。すげー。やっぱ、この爽快さが魅力だよなぁん。しかし、本人も実力は世界最強クラスであることは自覚してたのんね。それにしては、微妙に卑屈な態度が気になるなぁ。四葉への気遣いも場面場面でえらく変わるのが気になる。いや、すんごく場当たり的なのな。

どうにも、あまりに粗や齟齬が大きい点は気になって仕方ないのだけど、ネット上の感想を読んでると、電撃文庫になってからの読者はそうでもないのに、Web連載時からの読者は絶賛しまくってるようなので、連載漫画でたまにあるように「雑誌連載で読むとすげー面白いけど、単行本でまとめて読むといまひとつ」というタイプの作品なんじゃないかという気もしたりして。私が場当たり的と感じてる部分も、Web連載だったら気にならなかったのかしらん。

[ 2012.01.03 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(5) 夏休み編+1 /佐島勤

ほのかの恋の話が番外編扱いだと!? きちんと本編でやってくれればいいのに。ほのか不憫すぎる……。

と、そんな感じで、『魔法科高校の劣等生』初の短編集。短編集でもムダに過度な説明は相変わらず。そして、やっぱり設定の作りが甘く、違和感覚えてしかたない。例えば、一条の庶民庶民した家庭とか、多少理屈をつけたとしても、ありえないだろっ。『魔法科高校の劣等生』は、まず描きたいことがあって、登場人物の半径5mだけ辻褄をあわせようとするんだけど、結局、整合性が取れてないように思えるところが、どうにも引っかかるんだよなー。ちぐはぐな設定なのに、設定語り過多なのも、にんとも。兄THUEEEEと、兄と妹のいちゃあまだけ書いてくれればいいのに(^^;。

それはともかく、六編収録されているうちで一番面白かったのは、生徒会選挙を描いた「会長選挙と女王さま」。このネタだけで、本来一冊書けそうなネタなのにもったいない。いやぁ、素晴らしい女王様ぶりを示した深雪が笑える笑える。達也と深雪の夏のある一日を描いた「メモリーズ・オブ・ザ・サマー」もなかなか楽しい。二人とも、どんだけ規格外な美貌と振る舞いだよっ。

[ 2012.04.27 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(6) 横浜騒乱編<上> /佐島勤

相変わらず面白いんだけど、やっぱり、設定の粗さと強さのバランスが気になって仕方ない。今回、対人近接戦闘において世界で十指に入る大亜連合軍特殊工作部隊のエースが登場するんだけど、それだけの肩書きを持ちながら、達也に比べて雑魚にしか見えない件。まあ、達也は別格だから置くとしても、達也の周りも普通に対応してるしな。なんというか、達也抜きでも高校一つで敵国軍隊に力押しで勝てそうな風に思えるのだけど、そのパワーバランスは、どうにもなー。

そんなわけで今回は、九校戦に並ぶ魔法科高校のイベント「論文コンペ」。その「論文コンペ」にあわせるかのように、大亜連合軍の特殊工作員たちが暗躍をはじめる、という感じで、さすがに、達也がコンペに絡んだ時点で優勝確定なので、日本と敵対する大亜連合の工作員を出してきたわけだけど、うーん、こいつらが予想外に弱くて、達也が苦戦する姿が想像つかない。もう、達也と勝負できそうなのは、四葉の当主ぐらいしかいなさそうなので、敵を出すなら、さっさと四葉の当主を持ってくればいいと思う。あとは、ひたすら妹とのイチャラブと、おっぱい鷲づかみするようなラッキースケベ中心に話を進めればいいのに。ていうか、幹比古めぇ~。羨ましいというか、どういう展開だっ!!

[ 2012.07.23 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(7) 横浜騒乱編<下> /佐島勤

すげええええええええぇぇぇぇぇっっっ!! 今までも、第一高校の生徒だけで、楽に他国を征服できるんじゃないか? と思ってたんだけど、そんな予想もはるかに超えて、達也が強すぎるっ。なにこの化け物。……イメージ的に言うと、『ドラゴンボール』のはじめの頃に、いきなりスーパーサイヤ人が出てきたような感じなのだけど、えっと、もし、戦闘で達也のライバル出てきたら、神龍いないし、ふつーに地球滅びるよね? や、能力的には、達也が神龍の代わりも担うという、恐ろしい展開もありうるわけだけど。

前々からパワーバランスはおかしいと思ってたのだけど、そんなことを考えるのがアホらしいほどの強さだよな。実際、今回は、大亜連合軍が横浜を強襲するという展開だったのだけど、高校生たちが強すぎて、一方的すぎる。その上での達也のアレは、あの世界の中で、なぜ日本が独立魔装大隊が、世界を従えていないのか、わけがわからない。『魔法科高校の劣等生』の世界って、現在日本のような平和な世界ではなく、あくまで一時的に戦闘が中断しているだけの戦時下なハズだけど、その状態で、これだけの軍事力と戦力差があって、引き金を引かない理由はないよな。実際、今回は、そうしたわけだし。いや、達也は別格だとしても、十師族の描かれ方をみるに、他国が日本に伍するだけの軍事力があるとは、ちょっと思えない。すでに、四葉が裏で支配しているとか、そういう理由があるならわかるんだけど。

いやほんと、これで、敵役として達也と同じクラスの化け物が出てきたら、簡単に世界が滅ぶと思うのだけど、どうするんだろ?

[ 2012.09.10 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(8) 追憶編 /佐島勤

ちょっ、達也はすでに、世界最強の魔法師を超えていただと……。いや、叔母である四葉真夜がラスボスになるのかと思ってたのだけど、ええっと。や、十三使途とか、戦略級魔法師とか、世界最強の魔法部隊とか、中二病心をくすぐるような仰々しい名前が出てきたけれど、達也に瞬殺される未来しか見えねぇ(笑)。

そゆわけで、過去編。今は兄にデレデレベッタリな深雪も、3年前まではツンもありました……、という感じで、達也と深雪の過去に触れつつ、四葉家の内実にも踏み込んだ内容。や、正直、四葉家当主の真夜は、もっと巨大な存在かと思ってたのだけど、思ったよりも小さくてしょぼん。力押しは当然、政治的な絡め手使っても、達也が負ける要素がさっぱりないようにしか見えなくて、ホント、達也の最強ぶりはハンパないな。明かされる真夜の過去も、エゲツない展開が凄いのだけど、そもそもなんで誘拐されてるんだ? やっぱ、世界の中でのパワーバランスが、めちゃくちゃなんだよなぁ。

いや、『魔法科高校の劣等生』って、設定にしろ展開にしろツッコミどころが多すぎて、むしろそこが面白いというか、本質的に、シリアスの皮を被ったバカ小説だよなぁ。いかにも設定厨っぽい見せ方にもかかわらず、ここまで設定が破綻しちゃってると、普通は致命的なんだけど、それが変な魅力になってる予感。もちろん、俺TUEEEEEEEEEな展開があってこその面白さなんだけど、むちゃくちゃな設定となにがあっても死なない無敵の主人公って、それ、ギャグの手法だよな。いや、ほんと面白い面白い。

[ 2012.12.30 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(9) 来訪者編<上> /佐島勤

うーん、いまいち。世界最強の魔法部隊・米軍スターズ参戦。世界に13人しかいない戦略級魔術師の一人、アンジー・シリウス登場。ということなんだけど、ああうう、せっかく米軍さんが出てきたのに、スケール小さくって、しょぼん。や、スターズって、一高より弱いのは仕方ないとして、他の魔法科高校にも負けそうな感じなんですけど……。

ていうか、米軍が、リーナの印象が強いせいもあるんだろうケド、学生レベルの素人の集まりみたいで、きちんとした政府の組織に見えないのが……。まあ、もともとツッコミどころの多いところも魅力な作品ではあるのだけど、さすがに、この新刊は酷くないか(^^;。ツッコミどころだらけで、普通に出来が悪いだけのような。作者の人は、こんなこじんまりした話ではなくて、もっとスケール大きい話を書くべきだと思うんだけど……。

いやー、『魔法科高校の劣等生』って、「ぜんぜん劣等生じゃねー」ってところから始まってツッコミどころだらけの作品なんだけど、俺TUEEEEEEEEだったり、スケールが大きかったりと、豪快な中二病設定を真面目に正面から突き進んでるのが素晴らしいと思うわけですよ。まあ、意地の悪い書き方をすると、作者の人は予防線を張りまくっていて、たぶん、ガチにシリアスなつもりで書いてるっぽいのに、にもかかわらず、ほとんどギャグと紙一重になってしまっていて、そのギャップが魅力でまた楽しかったりするのだけど、やっぱ、ギャグとして笑えるには、もっと豪快で突き抜けてないとなー。

[ 2013.04.04 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(10) 来訪者編<中> /佐島勤

だはははははははっ、ピクシー最高っ!! というか、ほのかっ、ほのかっ、うわぁ、不憫すぎる(爆笑)。まさか、『魔法科高校の劣等生』で、こういう愉快なラブコメ展開を持ってくるとは思わなかったよ。素晴らしい素晴らしい。

いやぁ、達也が無敵すぎるので、てっきり、異世界から新しい敵を連れてきたのかと思ったら、まさかの展開ですよっ!! ほのかっ、ほのかっ、わははははははっ!! 単なる新ヒロインを追加するだけにしては、作風的にも、ストーリー展開からしても、いろいろとムチャがすぎると思うのだけど、どうするんだよ、これ。もっとヤレ(笑)。や、マジに、このまま、ラブコメ路線に転換しても、いいんじゃないかな、いいんじゃないかな。『魔法科高校の劣等生』って、とにかく突っ込みどころ満載で、シリアスの皮を被ったギャグ作品だと思ってるのだけど、このままコメディに進むのもアリだよなぁん。

『来訪者編』としては、次巻で完結か。最強の魔法師、アンジー・シリウスとの戦いといっても、達也が一蹴する未来しか見えない時点で、やっぱ、この作品は、もうシリアス展開は無理なんじゃないかな。や、世界最強の米軍の魔法部隊が、高校生の集団と比べて雑魚にしか見えなかったりするし、このままバトル展開しようとしても、宇宙人か異世界人連れてくるしかないもんなー。

[ 2013.06.23 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(11) 来訪者編<下> /佐島勤

結局、世界最強の魔法部隊とはなんだったのか(笑)。魔法師としての能力だけでなく、組織としても四葉に軽くあしらわれて、これが米軍とは情けなさすぎる……。

そういうわけで、『来訪者編』終了。なにをやっても達也無双なら、もう、もっと達也は四葉の組織力もどんどん使って、がんがん敵を圧倒していくような展開でいいんじゃないかな。米軍ですら、結局まったく、敵じゃねぇ。もはや、達也たちが苦戦する展開が想像つかないというか、いまさら苦戦するような展開になっても、わざとらしくてダメだと思うのだけど(^^;。ほんと、この高校生集団の強さは、ギャグ以外のなんでもないよなー。

いやー、ほんと達也は、はやく世界を直に牛耳るような展開にして欲しいなー。とりあえず、次回で進級、新一年生追加ということで、そちらも楽しみ。

[ 2013.08.22 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(12) ダブルセブン編 /佐島勤

進級&新入生登場。ダブルセブンって、新入生の七草と七宝、いや、七草の双子のことか(^^;。いやー、前回まで、米国最強とか出てたのに、ふつーに、高校生たちの学園青春モノがメインの展開になってて、微妙に違和感あるわー(笑)。……なんかすぐに、七草家vs四葉家みたいな話になりそうな展開ですが。

とりあえず、新入生の顔見せみたいな回だったけど、メインの七草の二人は、ふつーに可愛い。達也や深雪との絡みがいいねっ!! もう一人、メインとなるかと思ってた水波は、思ったよりも出番がなくて残念。次巻以降の出番に期待。七宝は、今回だけで、もう、活躍の機会はあまりなさそう。男だしなぁ(^^;。

もともと穴だらけでツッコミまくりなところが売りの物語だけど、学園モノの枠だと、やっぱ物足りないなぁ。次巻以降、七草の親父さんの暗躍に期待したいところだけど、ただ、役者としては、ちょっと物足りないかしらん。まあ、敵としてよりも、七草姉の縁談でいろいろと暗躍してくれる展開のほうが面白そうだけど、どうかなー。

[ 2013.10.16 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(13) スティープルチェース編 /佐島勤

化け物ぞろいの一高生が、いまさら九校戦かっ!! と思って読み進めたら、メインは、九校戦でなく、その裏の陰謀の話なのんね(^^;。……相変わらず、突っ込みどころ満載で、頭の悪い愉快な展開が、楽しい楽しい。ただ、せっかくホテルを同室にしたなら、もっとそっちの場面でいろいろやって欲しかった気も。<をい

今年もやってきた九校戦。その九校戦の裏では、いろいろな勢力が策謀を巡らせていた……。と、うーん、今回の真の主役は暗躍する大人たちなのだけど、そちらの描写は深みが足りず、かといって、高校生たちの活躍も描かれず、微妙にいまいちな今巻。まあ、次回への繋ぎっぽい内容なので、仕方ないかなー。ぶっちゃけ、作者の痛さが目立つ、設定もストーリーも粗の多い本作なので、もっとぶっ飛んだ展開でないと、ちょっと面白みに欠ける印象。続く展開は、まだ明らかになってないけど、もっとバカやって欲しいなぁ。

[ 2014.04.20 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(14) 古都内乱編<上> /佐島勤

相変わらず、突っ込みどころ満載なアホ小説で、突っ込みながら読むのが楽しい作品だけど、この14巻は、うーん、物足りない。なんというか、あの最強のお兄様が、いまさら、海外のスパイ探しかよっ!! お兄様自ら動くのであれば、さっと見つけて、あっという間にやっつけろよっ!!

いや、身近なキャラほど強い作品なので、外国人って、雑魚も雑魚で瞬殺されてしかるべきだと思うんだけどなー。一応、昔からちょろちょろしている敵役だとはいえさー。それに、バックにいる七草家も、相当に情けなさすぎる。七草は四葉の対抗勢力のはずなのだけど、達也から見てゴミ以下のような。中国、米国も高校生以下、日本の十師族も大人たちはぱっとしないとすると、ほんとうに、この世界のパワーバランスはどうなっているんだ?

まあ、次巻は、真由美先輩が前面に出てくるようなので、さすがにそれは期待するしかないけどさー。いや、終盤の展開を見ると、むちゃくちゃ期待しまくりだけど。真由美さん、そこまで達也を気にしますか(^^;。

[ 2014.10.22 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(15) 古都内乱編<下> /佐島勤

だはははははははっ、光宣と水波とか、真由美先輩の「ぬがせてー」とか、シリアスな展開の中にあからさまにお茶目なシーンを挿入してきて、楽しすぎるな(笑)。そして、肝心のメインシナリオのほうは、周公瑾一人に、司波一味に、九島と一条まで投入して、戦力過剰すぎるだろ(^^;。過剰すぎて、山もなく終わってしまった感が強いのだけど、あれー、七草との確執とかは突っ込んでこないのか。名倉さんの犠牲はいったい……。

そゆわけで、真由美先輩はお茶目で面白かったけれど、もっといろいろ裏の動きを絡めてくるのかと思ったら、あまり深い話はせずに表面的にあっけなく決着ついてしまって、ちと残念。次回は、四葉継承編ということだけど、予告を見ると、兄妹の関係にいろいろ突っ込んでくるのか。正直、四葉関係はいろいろと突っ込みどころが特に多いところのひとつだけど、次期当主指定で、いったいなにを笑わせてくれるんだ?

[ 2015.01.20 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(16) 四葉継承編 /佐島勤

最高傑作級ぅぅぅっっ!! 四葉の後継者指名が、こんな愉快な話になるとはっ!! 後継者指名以降の達也、深雪、真夜のやり取りが、もう楽しくて楽しくて、めちゃくちゃ面白いわ。そして次回が「師族会議編」って、もう、笑い殺すような展開しか見えなくて、今から楽しみすぎるだろっ!!

そゆわけで、四葉の後継者指名のために本家に召喚された深雪と達也。しかし、後継者指名を快く思わない分家たちの妨害工作が……。と、分家の妨害は、例によってなんの邪魔にもならないわけだけど、まあ、もっと秒殺するような達也無双を見せてもよかったんじゃないかしらん。といっても、分家の妨害はあくまで前座で、本番は、後継指名からのアレコレですよ。まさか、婚約者がそうきて、布団がまさかのとかっ!! 真夜の発言の一言一言も楽しすぎるっ!! いやぁ、マジ素晴らしい、素晴らしい。達也に関する秘密も、えっと、分家はたかがそんな理由で、達也にそういう態度を取ってたのか。てか、そういう理由なら、達也に関する態度は、まったく違くなるんじゃね?

そして、次回が「師族会議編」って、世界を牛耳る十師族同士の話し合いが、どう考えても、愛情と友情の爆笑の連続にしかならなさそうで、いまから楽しみでしかたないっ!! 次は今夏予定なのかっ、待ち遠しすぎる~~。

[ 2015.05.09 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(17) 師族会議編<上> /佐島勤

達也と深雪の婚約発表で、ほかの十師族や高校の友人たちは……。と、一条、存在感ないな、おいっ!!

や、婚約と四葉の直系であることの開示で、もうちょっとドタバタがあるのかと期待してたのだけど、いまいち反応が悪いな。四葉といえば、アンタッチャブルと恐れられている魔法師の最高権力なのに、みんなの反応が普通すぎてツマラナイ。なんだか、ほのか一人で頑張ってた印象。せめて、一条と七草のみなさまにも、もっとどんどん頑張って欲しいところだ。

そしてはじまる十師族会議。世界最高権力の集まりみたいなものの割にノリが軽いな。しかし、うわぁぁぁ、なんかこのまま、達也たち高校生の集まりが魔法界の最高権力として世界を牛耳っていきそうな展開が愉快でたまらないのだけど、とにもかくにも次巻こそは、一条将輝と七草真由美の活躍に期待していますっ!!

[ 2015.08.09 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(18) 師族会議編<中> /佐島勤

師族会議を襲ったテロの解決を口実に、将輝と真由美は、司波兄妹の間に割って入ろうと……。生命をかけて四葉をつぶそうとするテロリストも、まさか、高校生の恋愛のダシに使われるとは思わないわな。素晴らしいっ!! ……それにしては、将輝も真由美も、特に真由美がさっぱり活躍しないわけですがっ。えっと、活躍は次巻?

おまけのテロ捜索のほうは、……おいおい、俺たちは「俺TUEEEEE」が読みたいんだよっ!! そんな取って付けたような苦戦なんてせずに、さっくり解決しろよっ!! うーん、下巻まで話をつなげるんなら、米国壊滅とか、反魔法師市民大虐殺とか、そのぐらいまでやってくれないとガッカリだぞ。というか、この作品、設定のバランスがおかしくて、描かれてきたような四葉や十師族の権力があれば、そもそも、対応する政治家が若手って時点で変で、最低、大臣クラスじゃなくちゃおかしくね? マスコミを動かすのが一高校生の伝手ってどういうこと? あれだけの実行組織を持っているのに、資金力や政治力がぜんぜんなってない十師族だけど、それにしたって、この対応は酷すぎるだろ。いや、設定がヘッポコなのは今更だし、描写が弱いのも、単純に作者の力量不足だと思うのだけど、「俺TUEEEEE」が売りの作品なんだから、あの程度のトラブルは簡単にねじ伏せてほしいなぁ。まあ、そこら辺のカタルシスは、全部、下巻で見せてくれるのかもだけど。どちらにしろ、下巻に期待だっ!!

[ 2015.11.12 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(19) 師族会議編<下> /佐島勤

うひゃ~~、深夜に抱き合う達也と深雪っ。度を越えた兄妹のいちゃいちゃぶりが、マジたまらないなぁ~。いやぁ~、あのシーンだけでお腹いっぱい。素晴らしい素晴らしい。

というわけで、テロリスト顧傑を追う師族会議編もいよいよラスト。って、達也にしろ、USNA軍にしろ、さっさと殺れよ、と突っ込まざるえない展開だよなぁ。てか、USNA軍が参戦した理由って、USNA軍からテロリストへ武器が横流しされた証拠の隠蔽だったはずなのに、そこまで大々的に逃走の支援をするとか、もう支離滅裂だろ。八雲の絡み方も無理があって、いかにも作者の都合がみえみえの頭の悪い展開すぎる。どーせ頭の悪い展開しか書けないんだから、作者も下手に考えずに、ひたすら達也に無双させればいいものを。まあ、こういう頭が悪くて、突っ込みどころ満載なのも、『魔法科高校の劣等生』の楽しいところなんだけどね。

それにしても、一条はいったい(^^;。いかにも青春真っ只中な日記は笑えるのだけど、結局、恋もバトルも期待してたような活躍を見せず、えっと、ギャグ要員?<をい。いや、真由美も同様にパッとせず、達也と深雪の婚約で、もっといろいろ楽しい展開になるかとおもっていたのだけど、正直、そこら辺は期待ハズレだったなぁ。いや、深雪がらみのイベントはほんと愉快で最高なんだけど。

[ 2016.03.11 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生SS /佐島勤

いまさら九校戦を描かれてもなー。今回の短編集は、13巻で描かれなかった九校戦の表の戦いを描いたもの。うーん、すでに他国の軍隊と五分以上の戦いをしている一高生が、高校生レベルの戦いを演じても、正直盛り上がらんよなー。スケールが小さすぎる。幹比古の過去や黒羽姉弟と四葉とのやり取りは面白かったけれど、どうせなら、そこら辺をもっと掘り下げて描いてほしかったところ。

レオとエリカの血筋に関係する話は、ローゼン側の行動が不自然で雑で、単に作者の都合で物語が展開してるだけ、という感じ。ちょと出来が悪いよね。それに、俺THUEEEEEEのこの作品だったら、単に撃退するだけでなく、ローゼン社をつぶすか、のっとるかするところまでやってくれないとダメだと思うんだけど、さすがに達也が絡まないと無理かー。

[ 2016.05.15 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(20) 南海騒擾編 /佐島勤

水着回っ!! 水着回っ!! いや、みんなで意味もなく沖縄に行くという、いかにも水着回なフォーマットなのだけど、それにしては、一人ほのかが頑張ってるぐらいで、ちょっとサービスシーンが少なくないですかね?

そゆわけで内容は、達也と深雪は四葉の仕事で沖縄へ。一方、雫やほのか、三年生たちもたまたま旅行で沖縄に行くことに……。と、まあ、中休みな回で、卒業する三年生を中心に沖縄で活躍するという話。ベタに典型的な水着回フォーマットなのだけど、どうにもサービスシーンが少ないのは、どういうことよ? はっちゃけ感が少なすぎるよね。敵役にロリババア的なオーストラリアの魔法師も出てくるのだけど、いまいちレギュラー陣との絡みもなくさほど活躍もなく退場するのも、なんだかなー。そもそも、大国中国や世界最強のアメリカですら達也の敵ではないのに、いまさら鎖国中のオーストラリアが出てきたって役不足感が酷いだろ。まあ、まったく苦戦もせずやっつけてしまうのは、『魔法科高校の劣等生』らしくていいとは思うのだけど。

いつのまにか次巻では、達也と深雪も三年生なのか。新入生の三矢詩奈は、また十師族らしいのだけど、どんなキャラなんですかね?

[ 2016.09.17 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(21) 動乱の序章編<上> /佐島勤

タイトルにあるように序章も序章。まだ物語はぜんぜん動いてない。達也と深雪は三年生になり最高学年での学園生活がはじまる一方、国際情勢に動きが……。と、今度の敵は、昭和世代には懐かしいソ連か。一応、達也にも対応が難しい敵のような描写がみられるけど、どうせ戦えば瞬殺だ。<をい

まあ、新ソ連はともかく、反魔法主義に関する動きは、うーん、チープな展開で今後についても不安しかない。正直、この作品はリアリティレベルが低くて、少なくても作者が考えてるほど高くなくて、こういう政治的な駆け引きが絡む展開は、あんまり期待できないんだよなぁ。なにか間違って深雪アイドル化計画のような展開になったら脱帽するしかないけどさー。あと、新キャラの詩奈と待郎というか、つかささんのほうは、むしろ、いかにも『魔法科高校の劣等生』らしい展開になりそうで、そちらは凄く楽しみすぎるなっ!!

[ 2017.02.19 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(22) 動乱の序章編<下> /佐島勤

深雪アイドル化計画は、達也さんのせいで実現の可能性はなさそう。がっかりだ……。

二十八家の若手会議では達也が孤立する一方、そんな達也を危険視する十山家と国防軍情報部は達也の反応を見ようと……。という感じで、裏で動いていた十山家のつかささんが達也にやっつけられる展開なのですが、思ったよりもぜんぜんぼっこぼこにやられないでやんの、がっかりだ。

若手会議に限らず、一高の仲間たちからも孤立しはじめてる雰囲気の達也だけど、もう、外には達也に勝てそうな敵がいないので、今までの仲間と対決させていく展開にしてくのかねー。世界最強のUSNAが、日本だと高校生以下の扱いでしかないので、他の二十七家と対決してくほうが盛り上がりそうな気もするけど、そうするとラブコメ展開が減りそうな気がして、ちょっと不安だ。……って、次回予告見ると、達也が金星に旅立っていきそうな展開なんですけど、えっと、この物語は、どこに行こうとしているんだ?(笑)。

[ 2017.06.13 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(23) 孤立編 /佐島勤

最強の敵との激突と煽ってるわりにページ数が厚くないんで、読む前からダメなパターンだと思ったのだけど、やっぱダメでしたorz。もう、お兄様を苦戦させるような敵なんているわけないんだから、下手に敵なんて出さずにひたすら深雪といちゃいちゃさせておけばいいのに。<をい

そゆわけで、遂に暴かれるトーラス・シルバーの秘密と、唯一お兄様より強いと言われていた十文字克人との対決。うーん、今回はいまいち構成も展開も稚拙なのだけど、つまり、深雪と達也の初夜が描きたかったということだったんだろうか? いや、情報部の動きや十文字先輩の行動はかなり無理があって、作者側の都合で、深雪と達也がそうする理由が欲しかっただけというのが丸わかりすぎだろっ!! そして、いきなり出てきた金星のテラフォーミングは、そういう話か。がっかりだ。

政治力を使い絡め手で達也を追い詰めていく米ソの動きは面白くはあるのだけど、結局、やろうと思えば地球上から米ソを簡単に消すだけの力を持ち、さらに深雪がいればそれでいいという達也さんの、いったいどこを追い詰めてるのだろうか? 情報部や十文字先輩の扱いをはじめ、最近のお兄様は敵に対してちょっと温いと思うんですが、次巻では、ワシントンとモスクワとエンタープライズを一瞬で壊滅させるような展開が見たいものです……。

[ 2017.08.14 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(24) エスケープ編<上> /佐島勤

今まで以上に自制が壊れはじめてる深雪さんは楽しいけれど、んー、下巻もすぐ出るみたいだし、それ次第かなー。達也が強くなりすぎて、武力ではなく政治力も使って排除しようとする方向性は上手いと思うのだけど、ただ、展開にいろいろと不自然さがあるのが気になる。さっさと俺TUEEEEEして、米国もロシアも日本も潰してしまえばいいのに……。

しかし、達也が本気になれば簡単に人類絶滅、と大騒ぎしてる段階にもかかわらず、四葉も従わざるを得ない裏社会のドンとか、達也に対抗できる若者が世界に10人以上いるとか、なんでそんなゴミのような設定を出してくるんだ? いや、どうせ誰も達也に勝てないんだから、筋が悪いと思うんだけどなぁ。

[ 2018.03.11 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(25) エスケープ編<下> /佐島勤

達也が強すぎるので、直接的な武力ではなく、政治力とか絡め手で攻めてきたのがディオーネー計画だと思ったのだけど、すでに、フェードアウト寸前です(笑)。……なんか、山場もなく敵が消えていくのだけど、作者の人はなにをやりたいんだ?(^^;。

今巻は、十三使徒ベゾブラゾフの攻撃で倒れた水波。水波を心配する光宣は……。と、光宣を達也のライバルに仕立てていく展開なのだけど、せっかくパワーアップイベントを用意したり、達也を超えるような描写をしたりしてたのに、直接対決すると、結局、達也が手加減する展開になるのは何故なのか(笑)。最終的に達也が勝つにしても、もうちょっと、光宣を強敵に設定してもよかったのではないだろうか? あと、リーナ側の展開は、前巻から仕込んでたにもかかわらず、あまりにご都合主義的すぎるだろー。

次回予告を見ると、次は、迫りくるパラサイトと、その親玉の光宣との戦いとなりそうだけど、うーん、達也が無双するのが楽しい作品とはいえ、やっぱ、ラスボスの光宣はもちょっと強敵にしてもよかったんじゃないかなー。

[ 2018.04.12 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(26) インベージョン編 /佐島勤

帯によるとシリーズ最終章らしいのだけど、つまんねー

やっぱり、ラスボスっぽい九島光宣が、弱すぎるんですよ。なので、米軍と合流させて光宣サイドの戦力強化を図る展開になるわけだけど、達也さんの前では焼け石に水なわけよな。そんな意味のないバランス調整にページ割くなら、さっさと次の展開を読ませろよ。せめて、バランス調整をするのであれば、達也には及ばなくても、光宣が強いことを示すような見せ方をすればいいものを、描けば描くほど光宣の弱さを示すような描写になっていて、これ、作者がなにをやりたいのかさっぱりわからん。

えっと、マジにこのまま、シリーズ完結までいくの??

[ 2018.08.16 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(27) 急転編 /佐島勤

14人目の戦略級魔法師誕生! って、戦略級魔法師も安くなったなー。いや、達也の能力が突出しすぎていて、誰も彼も雑魚にしか見えないのだけど……。

そゆわけで、ラスボス九島光宣が水波を狙う裏で、米国とソ連もまた本格的に達也に攻撃を仕掛けようとする展開。うーん、光宣に加えて、米国とソ連が攻めてきても、やっぱ達也が苦戦する姿が想像できない……。そんな状況なので、さっさと達也さんには無双してほしいのだけど、ここに来て「急転」とか、無駄な寄り道にしか見えない。読者は、達也さんがマテリアル・バーストを打ちまくって、どんどん大虐殺して敵を無双する展開が読みたいんだよっっっ!!<をい

ここに来て、中国の戦略級魔法師も絡んできたのだけど、これも展開に無理があって今更どーするの?って話だよなぁ。あと、将輝の雑なパワーアップイベントがあったような気もするけれど、達也さんのライバルになれるわけではないし、戦略級魔法師の大安売りが始まってる感がするのだけど、ここからどうやって盛り上がるクライマックスを演出してくれるのかしらん?

[ 2018.11.11 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(28) 追跡編<上> /佐島勤

う~ん、無駄な引き延ばしに感じるなー。お兄様にはきちんと本気を出してもらって、さくさく解決してほしい……。

『魔法科高校の劣等生』に代表される俺TUEEEEEEEEって、作者の都合で無駄に主人公が苦戦したりしないのが最大の魅力だと思うのですよ。それが今回は、「水波ちゃんが光宣に連れ去られてパラサイト化されるか!?」と一刻を争う状況にもかかわらず、いろいろと理由をつけて、ぜんぜん達也が光宣の元にたどりつけないわけ。達也が光宣にたどりついたらあっという間に解決してしまって、水波と光宣の淡い恋もいろいろ台無しというのはわかるんだけど、「お兄様が、なんで、そんな雑魚や魔法に苦労するの!?」とか「いやいや、この物語内の世界情勢とパワーバランスで、それはないんじゃね?」という展開が多くてさー、もう、がっかりですよ。『魔法科高校の劣等生』のいいとこ、全くないじゃん。

リーナ絡みの話はおもしろかったのだけど、それも、「水波ちゃんが連れ去られてる状態でのんきに学園モノをやってる場合かっ!!」って話だし、やっぱ、さっさと決着つけてほしいなー。

[ 2019.04.14 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(29) 追跡編<下> /佐島勤

うひぃ~~、達也以外にも見せ場を作りつつ、交互に魅せていく構成っ!! そして、達也も危機感を覚えるような敵の登場っっっ!! ……ただ、ここまでやらないと達也の邪魔ができないのかという凄く強引な展開で、さすがにちょっとなー。やっぱり、作者のやりたい展開に比べて、九島光宜が弱すぎるのでいろいろ無理をしなくちゃいけなくって、それでもう、物語がめちゃくちゃになっちゃってる感じなんだよなー。

水波をさらって逃げる光宜を追う達也という展開が、前巻でも引き延ばしが酷いと感じてたのに、それがまだまだ続くというね。うーん、ここまでやったら、米国を消滅させるぐらいのカタルシスがないと、どうにも釣り合わないゾ。いや、達也の王国を作って、ハーレム展開でもいいけど。

[ 2019.06.09 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(30) 奪還編 /佐島勤

米軍相手に無双するお兄様!! これだ、これが読みたかったっっっ!!

いやぁ~、ここ最近の光宣との追走劇はフラストレーションが溜まる展開が多かったのだけど、今回はお兄様が無双しまくりで、もうスッキリ。めちゃくちゃおもしろかった!! 対米軍だけでなく、佐伯少将とのやり取りもいいね!! 日本軍相手に無双する展開はまだですか?<をい

物語的には、魔法師の自治実現か管理強化か、ということを中心に進んでいくみたいだけど、個人で米軍を無双できる達也や光宣みたいな存在がいたら、そりゃ魔法師は脅威でしかない。今回の事件をみたら、常識的に考えて、魔法師の自治なんてありえないよなぁ。……まあ、世界を滅ぼすことができる達也をどうにかできるわけがなく、本来は、管理強化もクソもないんだけど(笑)。

[ 2019.09.15 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(31) 未来編 /佐島勤

俺TUEEEEEEEEEEは、やっぱ、めちゃくちゃ面白いっ!! USNAや新ソ連が、もはや雑魚ですよ、雑魚。やっと世界が、お兄様のヤバさに気が付いた。これで下手なちょっかい出す敵が減って、世界に平和が見えてきたっ!!

前巻で米軍基地を軽く潰したお兄様。今回は、達也を排除しようと目論んでいたエドワードとベゾブラゾフとの最終決戦。といっても、戦略級魔法師とはいえ、少し本気を出したお兄様の敵ではなく、もう一蹴ですよ一蹴。殺る気になったら、世界のどこにいようと一瞬で消せる能力、マジ酷いわ(笑)。一応、世界の大国、USNAと新ソ連が、達也一人に戦争を仕掛ける展開にもかかわらず、このあっけなさ、なんだこれ(笑)。これでこそ、お兄様だっ!!

そしてまさかの達也の宣言。神かっ!! ……反魔法師の世論とか、魔法師の自治とかをやってた今までの展開がバカバカしいほどの急展開で、いったい、この物語はどこに向かうんだ?

[ 2020.04.13 ]


KADOKAWA 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(32) サクリファイス編/卒業編 /佐島勤

……えっと、卒業編のアレはギャグでやってるのか(笑)。

もともと作者がシリアスに書けば書くほどギャグになるタイプの作品ではあるんだけど、アレはちょっと違和感あるよな。まあ、いまだに“劣等生の兄と優等生の妹”と謳っていて、全般的にギャグなんだけど。

それはともかく、一応、シリーズ最終巻。光宣関係の決着のつけ方は、予想よりもすごく綺麗で、むちゃくちゃ良かった。ただ、最終巻にしては、イベントがすごく地味で、そこは残念かな。エピローグ的に綺麗に纏めた感じでもないしねー。

すでに続編決定しているし、最終巻は名ばかりで、あくまで高校卒業のタイミングで区切る程度のことなのかもしれない。でも、達也って、すでに個人で米国やソ連、中国などの大国より対等以上の存在になっちゃってるんだけど、あの世界で達也の敵になりそうな個人や組織が出てくるとは思えないし、達也以外のキャラに焦点当ててもつまらないし、これ以上続けて新シリーズはなにやるんだ?

[ 2020.09.14 ]