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集英社 集英社文庫
エンド・ゲーム 常野物語 /恩田陸 -
緊迫感溢れるジェットコースター展開が凄いっ!! いや、多くの情報を伏せたまま、謎ばかりを膨らませつつ、その上で、目まぐるしく裏表が入れ替わりながら続く展開が、うわぁ、まさに手に汗握る緊迫感っ!! 凄い凄いっ、面白かったっ!!
というわけで、不思議な能力を持つ常野一族を描いたシリーズ第三弾は、優しくも切ない前作とは異なり、緊迫感溢れるスリルとサスペンスっ!! 謎の敵と闘い続けていた拝島親子は、遠い昔に敗れた父に続き、とうとう母も倒れ、女子大生の時子一人が残されて……。という感じで、『光の帝国 常野物語』に収録されている短編「オセロ・ゲーム」で、仕事の出来る優秀な女性として描かれていた母・暎子が倒れたところから始まる本作は、わけがわからないまま、どんでん返しを繰り返しつつ、まさにオセロのように目まぐるしく変わる展開が、ほんとに凄い。作者の恩田陸があとがきで、“この小説はむしろ独立したサスペンス小説として、いろいろ「攻めて」みた小説だ”と述べているのだけど、その言葉が語るように、まさに、手に汗握るサスペンス小説として、非常にエッヂがきいた内容が魅力。ほんとに面白かったっ!!
[ 2009.07.23 ]