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SBクリエイティブ GA文庫
りゅうおうのおしごと!(17) /白鳥士郎 -
帯でわかる通り、久しぶりの銀子登場。……なんだけど、正直、なんのために八一の前から消えて、このタイミングで再登場したのか、意味がわからない。演出的にも、構成的にも、マジ意味不明。作者は何がやりたかったんだ? その、この巻の最大の見せ場も「君の知らない物語」を思い浮かべざるを得ないような既視感のあるようなシーンでしかなく、ちょっとなー。
そんなこんなで銀子はともかく、ゾクゾクくるのは天衣で、絶望感を植え付けつつ八一を操る黒幕ぶりが素晴らしい。一方、あい が、もはや、伏線にすらなってないぐらい、あからさまに希望の未来を指し示していて、次巻、あいvs天衣って、うわぁ、どうなるんだ?
八一の先を識る天衣と、八一の絶望すら超える才能を開花させつつある あい。二人とも、すでに将棋界最強の八一を超えつつあるので、他に勝負になりそうな敵がいないとはいえ、ここで あいvs天衣か。最終章ということだし、おそらく物語上の頂上決戦だと思うんだけど、どんな舞台を用意してくるんだろ? すげー楽しみ。……というか、八一すら手のひらで転がす天衣の絶対的強者の貫禄が、やっぱりヤバいよなー。
[ 2022.12.26 ]