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KADOKAWA 富士見ファンタジア文庫
スレイヤーズ(15) デモン・スレイヤーズ! /神坂一 -
えー、獣王というか、ゼロスとの対決はないのー?
えっと、第二部開始時から狙ってたラストだと思うのだけど、打ち切りかと思うぐらい唐突感ある(汗;。ぶっちゃけ、いろいろ失敗してるとしか。リナとガウリイの関係性の変化は悪くはないけど、ほんと見るべきところはそのぐらいで、やっぱ、第二部、ダメだよね。
これで、『スレイヤーズ』の本編を一通り読んだことになるのだけど、ライトノベル界のビッグタイトルのわりに、思った以上に出来が悪いぞ(^^;。それでもいまだに評価されているのは、やっぱり、出版されたタイミングなのかなー。
『スレイヤーズ』の出た1990年頃を振り返ると、当時、自分が読んでたのって、夢枕獏の『キマイラ・吼』、菊地秀行のエイリアンシリーズ、秋津透の『魔獣戦士ルナ・ヴァルガー』、松枝蔵人の『聖エルザクルセイダーズ』、田中芳樹の『銀河英雄伝説』辺りか。私に限らず、エロスとバイオレンスな夢枕獏や菊地秀行が主流だったと思ってた人が多いと思うのだけど、そこに、『スレイヤーズ』が突然出てくるわけよ。『スレイヤーズ』って、とにかく軽くて、さくさく読める。そして凄くアニメやゲームっぽい。そのインパクトたるやっ!! 『スレイヤーズ』ではないけれど、私も、はじめて富士見ファンタジア文庫を読んだときの驚きはよく覚えてるしな。
あと、「最近のラノベ」として象徴される「萌え」にしろ「俺TUEEEEE」にしろ、そういう要素のない『スレイヤーズ』はむしろ不満しかなく、ライトノベルも25年経って、やっぱ、進化してるんだよなぁ。
[ 2015.11.18 ]