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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ゴールデンタイム1 春にしてブラックアウト /竹宮ゆゆこ -
『田村くん』や『とらドラ』の作者、竹宮ゆゆこの新作なのだけど、どうにも微妙orz。特に、香子様が活躍しはじめる中盤以降はともかく、前半部の酷さはいったい。がっかりだよっ!!
主人公は大学一年の青年、多田万里。そして、入学早々友人になった柳澤光央と、柳澤を一途に想う加賀香子。万里は、恋に不器用な香子の味方をするうちにやがて……。という感じで、泥沼化を期待させるお約束な恋愛ストーリーなのだけど、う~ん、大学生にしては、精神年齢が幼すぎやしないか? 香子様の性格と行動は、ほとんどギャグなのだけど、作品全体としては、比較的シリアス寄りなので、すごく浮いて見える。大学の雰囲気は非常に良く出来ていて、等身大の青春モノとしてのリアリティは良く感じる作りなのだけど、そこに力点を置くあまり、エンターテイメントとしての恋愛モノとしては、どうにも微妙な予感が……。しかも、恋愛小説のお約束でいえば、大学生はセックスありが当然だと思うのだけど、今後どうなんのこれ?
[ 2010.09.13 ]