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宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
スクールライブ・オンライン5 /木野裕喜 -
巻末短編の「Episode沙耶」がいいっ!! 小学生の頃の沙耶と零央の話で、沙耶の想いの原点を描いたもの。相手の機微がわからず人付き合いが苦手な沙耶の、クラスメイトに対する一生懸命な純粋さがいいわぁ~。もちろん、零央への想いもほほえましくて、素晴らしいっ!! ……でも、ええっと、その後親友の位置を占める感じの真理って本編で出てきたっけ??
本編のほうも、沙耶の記憶奪回編ということで、期待と予定通りに盛り上がる展開。剛田先輩にはちょっとびっくりしたけど、悪くはない。しかし、悪役の会堂は、やっぱりイカレてるなぁ。マジに、頭いぢられてしまってるんじゃなかろうか?
あとがきによると、ここで一区切りでシリアス終了、次回はコメディ寄りということのようだけど、<ART>の人体実験目的のアップデートの話はどうなったんだ? いっそ、このままなかったことにしてくれないかなー。や、木野裕喜の作風は良くも悪くも「小学生の考えるようなリアリティレベルの夢物語」というところで、学校の枠を超えたような話はどだい無理、実際、<ART>絡みの話はあまりに出来が酷いのに、なんで、こんな設定を突っ込んできたんだ? 書く前から無理なのわかるだろ。
[ 2015.02.12 ]