好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!!

宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
スクールライブ・オンライン7 ラストマン・スタンディング(前) /木野裕喜

木野裕喜の無垢で純真なセンスはやっぱ素晴らしいわ。はじめのキス対決も素晴らしいのだけど、中盤の谷本のやり取りも最高っ!! 木野裕喜の最大の魅力は、恋愛にしろ友情にしろ、小学生のようなピュアな感覚で書ける部分だと思うのだけど、今回のエピソードはそれらがいかんなく発揮されていて素晴らしかった。この稀有なセンスは、ほんとに最高すぎるっっっ!! もちろん、いよいよ物語完結に向けてはじまった、攻城戦からのラスト展開も、熱く次巻を期待させる展開で良かったわ~~。

そゆわけで、最終巻を予告しながら、結局、一冊で纏まらず最終章の“前”巻となりました、と。いや、初っ端からキス対決とか本筋と関係ないような桃色な展開を書き始めたら、そりゃ一冊で収まらないだろ(笑)。そもそもクライマックスといいつつ、≪高天原≫と戦うまでは距離ありそうなんだけど、ほんとに次で終わるのか!? まだ、前哨戦でラストに向けての舞台づくりという感じ。その舞台づくりは、……やっぱ、<ART>絡みの設定は、突っ込みどころが多くて酷すぎるな。どこの世界にそんな稚拙な運営をする企業がいるのか、って話ですよ。木野裕喜は良くも悪くも小学生なセンスなのだけど、<ART>絡みは、ほんと悪い意味で小学生の知識で考えた会社というレベルでしかなく、せっかくいいところも多い作品なのに、この設定に関しては、マジ何とかしてほしかったわ。

……なにはともあれ、次回、最終巻が楽しみですっ!!

[ 2016.01.07 ]