涼宮ハルヒ


角川書店 スニーカー文庫
涼宮ハルヒの憂鬱 /谷川 流

各地で評判のスニーカーの新人作品。評判に違わず、めちゃ面白い~~

まあ、ラストが尻すぼみなのが端的だけど、構成は今ひとつだし、文章も、必ずしも、突き抜けて上手いわけではないと思うのだけど、とにかく面白い。や、萌えも含めて、きちんと面白さのツボをわかってやがる。キャラメイクをはじめとして、朝比奈さんのコスプレといい、長門さんの眼鏡といい、あと、SQL とか、人間原理とか、いや~、ネタの使い方が、めちゃ上手いよ~~。凄く面白い~~。ついでに、テンポが凄く良いよね~~。

あ、あと、恋愛的には、もちょっと、ハルヒとのそういう描写を描いとかないと、ラストが活きないだろ~。

そいえば、作品には関係ないけど、5年ぶりのスニーカー大賞<大賞>という売り文句、過去受賞者を見ても、吉田直は読んだことないけど、安井健太郎って、そんなに上手いとは思えないし、選考委員も、あまり信用できなさそうな人が並んでるんですけど、単に、スニーカーの新人に、パッとした人がいなかっただけじゃ(^^;。

[ 2003.06.15 ]


角川書店 スニーカー文庫
涼宮ハルヒの溜息 /谷川 流

やはり、表紙が最大の見どころ。……というか、他に見どころがないんですけどぉ~~。

キョンの語り口とか、テンポの良さとかは、前作の良い部分を引き継いでると思うのだけど、内容が、「文化祭向けの映画撮影」という時点で、ネタとして、弱い、弱すぎっ!! ハルヒの奔放な行動もスケールダウンは否めないし、萌え的なエッセンスはほとんどなく、朝比奈さんや長門の魅力は弱まりまくり。結局、恋愛的な要素を中心として、もろもろの要素がなくなり、ハルヒが好き勝手やってるだけの単なるコメディになっていて、やっぱり、コレといった魅力がほとんどないのが、ダメ。……こういう切り口でしか、続編が書けないのであれば、もう、このシリーズは切ったほうがいいと思うのだけど。

[ 2003.10.02 ]


角川書店 スニーカー文庫
涼宮ハルヒの退屈 /谷川 流

[雑誌]『ザ・スニーカー』掲載 3編+書き下ろし 1編からなる短編集。短編のせいか、『溜息』よりはマシだったけど、やっぱり、単に、好き勝手してるハルヒを描写するだけではつまらん、と思うのよねん。や、すでに、『憂鬱』で感じたような魅力らしい魅力は弱いし、そもそもストーリー的に動きを出しにくい状況&設定になってる感じで、素直に止めるか、一度、仕切りなおしすべきだと思うのだけど。

まあ、収録されている作品の中では、「笹の葉ラプソディ」が面白かった。あと、「孤島症候群」は、ハルヒの世界では新鮮で良かったり、ちとオチがバレバレだったけど(^^;。……あ、あと、妹がなかなかよろしいっ!!

[ 2004.01.02 ]


角川書店 スニーカー文庫
涼宮ハルヒの消失 /谷川 流

第1巻の『涼宮ハルヒの憂鬱』に匹敵するぐらい、めちゃ面白かった~~。や、やっぱ、長門ですよっ!! ラブですよ、ラブっ!! って、それにしても、長門のイラストが眼鏡をかけてないのは、私に対するあてつけですか? うきぃぃぃーーーーーっっっ!!

そゆわけで、クリスマスを前に、「涼宮ハルヒ? それ誰?」って、話。特に、前半から中盤は、テンポも良く、キャラも良く描けてて、非常におもしろいっ!! 小ネタの使い方も非常に上手いっ!! ……それにしても、こういう〆方をするということは、そろそろシリーズも終了なんでしょうか? というか、次巻以降、どうするんだろ。

[ 2004.08.04 ]


角川書店 スニーカー文庫
涼宮ハルヒの暴走 /谷川 流

スニーカー掲載分2編と書き下ろし1編からなる連作短編。うーん、可もなく不可もなく、取り立てて特筆すべきこともないなー、という感想。いや、むしろ、不満の方が大きいかしら? なんちゅーか、短編であまりストーリーを捻れないならば、せめてきちんとキャラを魅せやがれっ!! せっかく鶴屋さんやら妹を出してるのに、いまいち見せ場がないしっ!! 普通に出来は良いんだけど、でも、構成的に無駄なパズルを入れるぐらいなら、やっぱり、もっとキャラを書きやがれ、こんちきしょーーー。

まあ、長門さんのヒロイン化が進行してるのは、なかなか素晴らしいなぁん。

[ 2004.10.05 ]


角川書店 スニーカー文庫
涼宮ハルヒの動揺 /谷川 流

みくるみくるみくるみくる、くぅ~~~~~~~~

いやもう、ヒロインは長門さんに確定してたかと思ってたのだけど、もうもう、朝比奈さんですよ、朝比奈さんっ!! っていうか、「朝比奈みくるの憂鬱」がとにかくさいこーーーっ!! ……ただまあ、短編集だし、全体的には可もなく不可もなく大人しめという印象は拭えないかなぁ。扱っている題材も、良く言えば「まったり」風味なんだけど、結局、インパクト不足な部分は否めないかしらん。

[ 2005.04.05 ]


角川書店 スニーカー文庫
涼宮ハルヒの陰謀 /谷川流

たまには、おイタもしろーーーっ!! ……あと、長門の微妙な変化がくらくらだよ~~~。

そゆわけで、なんだかやけに厚いと思ったものの、いつも通り『涼宮ハルヒ』でした。でも、ハルヒ、影薄いけど(笑)。……とりあえず、ハルヒの仕掛けはちとやられた、という印象。あとはまあ、それにしても、いろいろ仕込みがあったけど、そろそろストーリーもターニングポイントなのかしらん。やっぱり、長門の変化がなにより楽しく期待だね~。

[ 2005.09.07 ]


角川書店 スニーカー文庫
涼宮ハルヒの憤慨 /谷川 流

ハルヒが編集長となり機関紙を作ることになる「編集長★一直線!」と幽霊の噂の調査することになる「ワンダリング・シャドウ」の二編。「ワンダリング・シャドウ」の出会いから一年というキョンの想いとハルヒを取り巻く空気が、なかなか綺麗で良かったです。まあ、今後への含みという部分が大きく、むしろ、今後に期待という話かもしれないけど(^^;。……短編ということで、正直ちょっと物足りなさも感じたのだけど、ハルヒも長門も朝比奈さんもいつも通りで良かったです、ということで。

[ 2006.05.03 ]


角川書店 スニーカー文庫
涼宮ハルヒの分裂 /谷川 流

進級して新団員募集、そして、現れるキョンの元カノ、という話。まあ、待て、次号っ!! という内容なので、続く『涼宮ハルヒの驚愕』次第だなぁ。ただ、ゲーム的な仕掛けについては、正直、ちょっと安直な感じがして白けたり。次巻できちんと回収してくれれば、文句はないのだけど。……それにしても、余白が多いのを見たときは、ページ単価を上げるために露骨な手段に走ったのかと思ったら、一応、きちんと意味があったことには、ちょっとビックリしました(^^;。

[ 2007.04.05 ]


角川書店 スニーカー文庫
涼宮ハルヒの驚愕 /谷川流

4年ぶりの新刊だけど、やっぱり、おもしろいおもしろい。計算された構成と、SF的なネタの数々、もちろん、長門はじめキャラも魅力的で、やっぱり、谷川流は上手いねぇ~。そして、うわぁ、エピローグが、まるで最終話のラストのようだけど、続き出るんだろうか(^^;。

とりあえず、さっぱり内容を忘れてたので、『分裂』から読み直しましたよ。キョンの中学時代の親友である佐々木登場。新たな宇宙人、未来人、超能力者とともに、SOS団のは別の可能性を示唆。そして、二つに分岐して進行する物語……。そして、それを引き継いだこの『驚愕』は、長門不在の中の宇宙人対決すげー。そして、新キャラのヤスミがなかなか可愛いね。……平行世界ネタは、[TVA]『超時空世紀オーガス』好きの私的に、非常に楽しかったけれど、αとβの二つの世界の差分が思ったよりも大きかったのは違和感。さらに、解決編は、ちょっと強引だった予感。や、なかなか本音を見せないキョンとハルヒの人間ドラマとしては、すげー面白かったですが。てか、キョン、最終巻でもないのに、ここまで心を定めてしまっていいのかっ。そして、ヤスミは、やぱもったいないよなぁん。

[ 2011.06.02 ]


KADOKAWA 角川スニーカー文庫
涼宮ハルヒの直観 /谷川流

ミステリー、めんどくせーーーっっっ!!!!

『涼宮ハルヒ』シリーズ、9年半ぶりの新刊。三篇含む短編集だけど、「あてずっぽナンバーズ」「七不思議オーバータイム」の二つはページ数も少なく、メインは書下ろしの「鶴屋さんの挑戦」。

その「鶴屋さんの挑戦」はミステリー仕立ての作品というか、うわぁ、こんなミステリファン以外おいてけぼりな内容を『ハルヒ』でよくやるよ。いや、『ハルヒ』らしいといえば『ハルヒ』らしいし、それよりも、いかにも谷川流らしいけれど。でも、本来広い読者向けであるべき『ハルヒ』で、めちゅくちゃ狭いミステリファン向けの話を書いてどうするよ(笑)。

私はミステリに造詣が深いわけではないので、個人的には微妙な内容だったけれど、ただ、物語の先を感じさせる内容なのがよかった。一応、谷川流も、『ハルヒ』の続きを書くつもりなのかなぁ。再スタートと銘打っているわけではないし、次は何年後だ?って感じだけれども。

[ 2020.12.07 ]