ネットの書評や感想の対応についてのアレコレ
それぞれ、読者、作家、編集者の立場から、ネットの書評や感想の対応についてのアレコレに対して、記事を3つ。異なる文脈で語られてるので、一緒に並べるのもどうかと思ったりもしたけれど、なんとなくそれぞれの立場が伺えて面白い。
自分なりに纏めると、読者であるいつも感想中さんは「ブログなどの感想が気に入らないといって作者が愚痴をいうのはどうよ?」といい、作家である鷹見一幸氏は「読者によって言ってることが違うので役に立たない。そもそも「面白い」という感想以外は受け付けない」といい、編集者であるラノ漫さんは、「ネットの書評や2chを見れば、読者の気に入っているポイントや作品の欠点がよくわかり、役に立つ」ということかしらん。
私もごくごくまれに献本をいただいたりして意見を求められることはあるのだけど、「ネットの意見を客観的に分析して役に立つ形に纏めるのは非常に手間がかかる」という話はよく聞くので、ノウハウを持っている編集ではなく作家の立場だと、「読者によって言ってることが違うので役に立たない」「「面白い」という感想以外は受け付けない」と言ってしまうのは仕方ないかしらん? むしろ、編集サイドから作者側にどのくらいフィードバックされてるのかなぁ。フィードバックされていないとしたら、もったいないよなぁん。
あとはやっぱり、ライトノベルの読者層とネットユーザーの年齢層には違いがあるという問題があって、鷹見一幸氏がネットでは評判が良かったのに売れなかった例として挙げている『時空のクロスロード(→感想)』も、当時のネット上では、もともと懐かしさを感じる良質なジョブナイルとして30代を中心に絶賛されたという経緯があって、確かに、あのまま30代受けするような作品を出し続けていたら、売上げ的にキツかったことは想像に難くないんだよなぁ。売上げ的には、30代の意見を切って、より子供向けにするのは、確かに正解。そこら辺も、ネットの意見をフィードバックする難しさになってる予感。
……それにしても、いつも感想中さんの記事は、タイトルの「仕方ないじゃん」というのは共感できるのだけど、さすがに記事の内容は、「愚痴が出る」というぐらいでそこまで言ってしまうのは、さすがに無茶な気が(^^;。
[ 2007.10.09 ]