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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ブギーポップ・ウィズイン さびまみれのバビロン /上遠野浩平 -
末真さん、なに強引に絡もうとしてますか(^^;。……てっきり、少女三人の切ない友情物語を強調する作りになるかと思ったら、そこまで切ないわけではなく、もったいない。序盤の"私"の正体についての仕掛けと言い、三人揃ってからのやり取りといい、魅力的な部分の多い作品なのだけど、ただ、終盤は、強引というか、ちょっと雑な印象。
記憶を失った私。黒の帽子とマントの入ったスポルディングバックを持つ私は、誰なんだろう……。という感じで、ブギーポップの衣装を持ち記憶を失った私が、出会った少女たちと三人で、自分の記憶を取り戻そうとする話。いかにも一時的に見える、三人の友情が、切ないながらも暖かく、少女たちの友情が素晴らしい青春ストーリーとしておもしろい。末真さんとの霧間誠一談義もいいねー。……だけど、本来だったら、もっと、切なさ強調する作りにするんじゃないの? ちょっともったいないなー。あと、末真さんの絡み方がちょっと強引だよなー。いや、末真さん、好きだけどさー。
[ 2015.12.19 ]