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早川書房 ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
ファントマは哭く /林譲治 -
あまりに完成度が低くてガッカリ。酷くちぐはぐな構成に、「もしや、叙述トリック的な効果を期待してるのか?」と思ったりもしたけれど、当然、そんなことはなくて、ほんと出来が悪いだけでした。後半にかけての SEの正体に関する SF的な展開は面白かっただけに、しょぼん。
AADDシリーズ第三弾。地球外知的生命体ストリンガーとのファーストコンタクトに成功した人類。少しづつ、ストリンガーとのコミュニケーションを進展させてきた人類は、ある日、ストリンガーより正体不明の飛行体ファントムの攻撃を受けたと訴えられる……。そゆわけで、作内の最大の謎の一つ SE(Strange Element)の正体に迫る道程は良かったけれど、良かったのはそんだけ。ちぐはぐなストーリー展開がとにかく酷く、小説としての完成度があまりに低い。SFとしては、スケールでかくて好きなネタなんだけどねぇ。
[ 2009.11.05 ]