2009年 11月 1日
▽ コミックナタリー - マンガ14万冊!明治大学が米沢嘉博記念図書館オープン。というわけで、昨日、オープン直後の「米沢嘉博記念図書館」に行ってきました。昔の [雑誌]『りぼん』とか [雑誌]『なかよし』とか読んできた。懐かしすぎるぅ~~。……1Fが無料の展示室、2Fが有料(300円~)の閲覧室、3F~5Fが閉架の書庫というつくりで、閲覧室も30席程度と狭め。閲覧室にあるのは、市販の漫画雑誌と単行本が半々で、同人誌は数冊。少女向けと少年向けが半々ぐらい。14万冊所蔵というわりに、検索のデータベースに登録されてるのはまだ5万冊弱で、同人誌の閲覧は準備中。今のところ、古い漫画雑誌を読んで懐かしさに浸るのような用途しか思いつかないけど、おそらく、同人誌が閲覧可能になってからが本領発揮なんだろうなぁ。
2009年 11月 2日
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学習研究社 メガミ文庫
◆ ビスケット・フランケンシュタイン /日日日 -
おもしろいおもしろい。いやぁ、日日日を読んだのは久しぶりだけれど、やはり、ほとばしる若さと安定した技術の高さが同居する作風は、素晴らしいんだよなぁ。……好みではないんだけど(^^;。科学的な設定についても、真摯に調べられていて、ほんと、レベル高けぇ。
世紀末を境に少しずつ増えていった奇妙な病。その病の研究の途上で生まれた異形の少女の放浪の物語。……いやぁ、素晴らしいっ!! この陰鬱で病んだ雰囲気と世界観っ!! そして、計算された構成と物悲しいストーリー。愛情を求めつつも孤独に生きるビスケの描写が、ほんと良く出来てるなぁ。人類衰退の根底の理由には、関連書籍で一応調べているのは見えるものの、やっぱり、ちと微妙でいまいち納得しづらいんだけど、そうは言っても最後のオチも素晴らしく、ほんと、これは面白かったっ!!
[ ビスケット・フランケンシュタイン ]
2009年 11月 3日
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早川書房 ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
◆ 地球移動作戦 /山本弘 -
最高傑作級っ!! なんと言っても素晴らしいのが第一部。謎の天体へと向かう道程、近未来の輝かしいガジェットの数々と、そして明らかになる絶望の未来への戦い。涙なくしては読めない展開に、もう何もかもが素晴らしい。
初の深宇宙探検船<ファルケ>は、地球から8.7光日の距離に発見された謎の天体の調査に赴く。その調査の結果、この天体が24年後に地球にニヤミスし壊滅的な被害をもたらすことが明らかに。人類は、この地球最大の危機を回避することが出来るのか……。という感じで、[映画]『妖星ゴラス』を現在の科学的知見でリライトした作品。や、[映画]『妖星ゴラス』観たことないけど(^^;。タキオン推進を実現したピアノ・ドライブ、バーチャルリアリティを発展させた拡張現実や人型ACOM(人工意識コンパニオン)といったガジェットが魅力的で、特に、妖星ゴラス改め<シーヴァル>と同等に物語の骨格となっている ACOMの人間のコミュニケーションに関する設定が秀逸。そして、TVや映画産業が衰退し、○○Pと呼ばれる映像クリエーターがセカイを動かす未来って、おい(^^;。そして、もちろん、科学的な裏づけられた説得力は非常に高く、その上で、計算されたストーリー構成による感動的な物語がほんとに素晴らしい。や、強いて言えば、ネタの遊び具合に比べると、ストーリーは遊びが少なく、そこら辺はどうよ?という気もするけど、まあ、そういう些細な部分はともかく、ほんと、非常に素晴らしい作品でした。
[ 地球移動作戦 ]
2009年 11月 5日
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早川書房 ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
◆ ファントマは哭く /林譲治 -
あまりに完成度が低くてガッカリ。酷くちぐはぐな構成に、「もしや、叙述トリック的な効果を期待してるのか?」と思ったりもしたけれど、当然、そんなことはなくて、ほんと出来が悪いだけでした。後半にかけての SEの正体に関する SF的な展開は面白かっただけに、しょぼん。
AADDシリーズ第三弾。地球外知的生命体ストリンガーとのファーストコンタクトに成功した人類。少しづつ、ストリンガーとのコミュニケーションを進展させてきた人類は、ある日、ストリンガーより正体不明の飛行体ファントムの攻撃を受けたと訴えられる……。そゆわけで、作内の最大の謎の一つ SE(Strange Element)の正体に迫る道程は良かったけれど、良かったのはそんだけ。ちぐはぐなストーリー展開がとにかく酷く、小説としての完成度があまりに低い。SFとしては、スケールでかくて好きなネタなんだけどねぇ。
[ AADDシリーズ ]
2009年 11月 7日
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早川書房 ハヤカワ文庫JA
◆ 天冥の標I メニー・メニー・シープ(上) /小川一水 -
全10巻の新シリーズで、第1巻から上下分冊。実質的には、何冊出すつもりなんだ? このシリーズ。……長編シリーズの1冊目ということで、後半は多少動きがあるものの、基本的には、舞台の背景説明がメインの一冊でした。まあ、長編シリーズ前提ならば、こういうスタートもありだと思うけど、それにしたって、もうちょっと前半で、掴みのある展開を仕込んでもいいかとも思ったりも。
というわけで、西暦2803年の地球から遠く離れた惑星メニー・メニー・シープが舞台。入植時のごたごたにより優れた科学技術を失った世界で、実権を握る領主ユレイン三世の圧政と、じょじょに不満を高めていく人たち、そして、惑星メニー・メニー・シープそのものに纏わる謎。という感じで、惑星メニー・メニー・シープにおける人々の暮らしを描くことに重きを置きながら、いろんな伏線を仕込むのが目的のような内容なので、序章も序章。まあ、今の時点でなにを語るべくもなく、とりあえず、続く下巻を読むぜっ!!
[ 天冥の標 ]
▽ アスキー・メディアワークスのニュースリリース『電撃文庫1 億冊突破!!』のお知らせ。16年で1億冊というのは、早いのか遅いのか。記載されてる09年度上半期ベスト20を見ると、アニメ化作品が多い中で、『俺妹』の健闘が著しいなぁ。あとは、『ソードアート・オンライン』『アクセル・ワールド』をランクインさせてる川原礫がすげぇ。
▽ メディアワークス文庫 - 刊行一覧: ラノベの杜。だんだん明らかになってきているメディアワークス文庫のラインナップですが、『カスタム・チャイルド』(→感想)の新刊っ!! 『陰陽ノ京』(→感想)の新刊っ!! 『龍盤七朝』(→感想)の古橋サイドっ!! ……や、これだったら、別に電撃文庫で出せばいいんじゃね?(^^;。
2009年 11月 8日
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早川書房 ハヤカワ文庫JA
◆ 天冥の標I メニー・メニー・シープ(下) /小川一水 -
ちょっ、どーゆー展開だよっっっ!! ……いや、途中までは、偉い人が無能だとたいへんだよね、という話だったんだけど、いやぁ、最後のどんでんが酷い、酷すぎる。うわぁ~、続きが気になって、仕方ねぇ~~。
領主の弾圧により、溜りに溜まった市民の不満は、とうとう爆発へ向かう……。という感じで、とにかく、主人公のカドムの行動があまりに酷いのと、領主ユレインの無能ぶりが目に余るとか思いつつ読み進めてたら、なんだそのラストはぁ~~。いや、途中まではお約束お約束と思ってたんですよ。それが、うひぃ~、あひぃ~、そこまでやるかぁーーーっっっ!! そして、その引きは、あああああうぅ~。……いやぁ、凄い凄い凄すぎる。なんと凶悪で容赦ないんだっ!! てか、どこに行こうというんだ? この物語。
[ 天冥の標 ]
2009年 11月 9日
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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
◆ とある魔術の禁書目録(19) /鎌池和馬 -
うおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉっっっ!! 一方通行っ!! 浜面ぁぁぁっ!! や、このシリーズは、毎回毎回そうだけど、ホント熱いよ、超熱いよぉっっっ!!
というわけで、15巻の続きで一方通行と浜面サイドの話。冒頭に、「13巻、15巻、SS1巻、SS2巻を傍らに置いて読め」みたいな注意書きがあるんだけど、それなら、そもそも「人物紹介」と「前回までのあらすじ」を超いい加減付けましょうよ(^^;。
と、それはともかく、うひぃ~、浜面がカッコよすぎるっ!! 超カッコいいっ!! 超能力も技量もないのに、マジ凄すぎるレベル0。完全に当麻を食ってるだろっ!! アクションに次ぐアクション、絶体絶命の連続、そして、大切な人を護るための戦いが、もうとにかく熱くて熱くて堪らない。……それにしても、物語も、わりと佳境? 続きがスゲー楽しみだわ。
[ とある魔術の禁書目録(19) ]
2009年 11月 10日
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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
◆ アスラクライン(13) さくらさくら /三雲岳斗 -
本編完結。さすがクライマックスっ!! おもしろい……のだけど、ええっと、なんだか思ったよりもあっけなく終わってしまい、正直、物足りなかったり。一応、短編とか後日談とかで続くらしいけれど……。
魔神相克者となり元の世界に戻ってきた智春。炫塔貴也との対決、そして、世界の行く末は……。という感じで、クライマックスで盛り上がる中、最後まで軽くコミカルに演出された内容なんだけど、やっぱ、当初抱いていた通り、三雲岳斗のコミカルな描写はいまいちなんだよなぁ。どうにも上滑りしてて笑えない。そして、あまりにあっけないラストは、正直、かなりの肩透かし。うーん、けっしてつまらないわけではないのだけど、ここしばらくの展開が素晴らしかっただけに、残念無念。結局、SFもラブコメもバトルも含めた、コミカルで哀しく残酷な話を描こうとして、全部、中途半端になってしまったような……。
[ アスラクライン ]
2009年 11月 12日
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朝日新聞出版 朝日ノベルズ
◆ 刃の王 堕刻使いの旅立ち /神野オキナ -
いかにも神野オキナらしい現代ファンタジー。コミカル路線ではなくシリアス寄りなのだけど、うわぁ、暗くて陰鬱な気分になる話だなぁ。や、むしろ、もっと陰鬱な話にすればいいのに。
中学生になり微妙に関係が揺れ始めた幼なじみの兜太、明良、弓美里。そんな三人が、異世界よりもたらされた邪神の力・堕刻を偶然手に入れることにより、運命に翻弄されていく……。という感じで、結局のところ、大きな力を手に入れたオタク少年と異世界の巨乳少女の物語という、いかにも神野オキナらしい内容で、一応、シリアス寄り。や、シリアスはともかく、もっとエロ寄りかと思ったら、「当然そういう展開だろっ!!」と思ったところはことごとくスルーされて、いやん。主人公が中学生だから、エロは抑え気味なのかしらん。……まあ、一冊かけてプロローグみたいな話で、この一冊だけで見れば、華もなく爽快さもなく陰鬱な気分でもやもやするだけで、正直、いまひとつ。むしろ、シリーズ化前提で今後に期待させることを狙った作りだと思うのだけど、果たして、続きは出るのかしらん?
[ 刃の王 ]
▽ 必読のラノベサイト10-2009……とその他色々 - SSMGの人の日記。新刊情報なら ラノベの杜、その他公式情報は 気が向いたらのライトノベル週報、あとは、各地の感想を リクリップス で押さえとけばいい予感。
▽ PHS/W-CDMA対応でWindows Mobile 6.5搭載「HYBRID W-ZERO3」 - ケータイ Watch。ウィルコムの新PHS。デザインはわりと良さげだけど、あれ?テンキーしか付いてないのか。
▽ 日々是遊戯:ドリキャスはまだまだ終わらない! またもや「最後のドリームキャスト用ソフト」が登場 (1/2) - ITmedia Gamez。2010年発売予定のゲームがあるのもビックリだったけど、ここ数年も、普通に年数本は出てたのかー。
2009年 11月 13日
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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
◆ ぐらシャチ /中村恵里加 -
最高傑作級っ!! いかにも中村恵里加らしい、黒くて綺麗で完成度の高いボーイ・ミーツ・ガール。って、ボーイ・ミーツ・ガールと言っていいのか、これ(^^;。
日本うっかりランキングに名を連ねるほどのドジっ娘・榛奈は、近所の海岸で言葉をしゃべるシャチと出会う……。という感じで、少女と人外のボーイ・ミーツ・ガール。主人公の榛奈のボケボケなドジっ娘ぶりなせいもあって、基本的にほのぼのとした雰囲気なのに、うわぁ、何気に黒いよっ!! グロいよっ!! さすが、中村恵里加だなぁ。いやぁ、中村恵里加らしいテイストを醸し出しつつ、キャラの立った登場人物たちと、綺麗に組み立てられた構成が、素晴らしい素晴らしい。とにかく、小説としても完成度高けぇ。……あとがきを読むと、これだけ綺麗に纏まった一冊なのに、続編もあるのかしらん? どうするんだろ。
[ ぐらシャチ ]
▽ 低迷する漫画業界の大問題、制作現場のワーキングプア(1) | 産業・業界 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン。“漫画家は、一般的には原稿料だけでは赤字”“原稿1枚当たり1万円台がほとんどで、2万円以上もらえるのはほんの一握りのベテランだけ”。1回40ページの連載漫画15回分で、収入6.18M\、支出7.76M\、収支1.58M\の赤字というのは興味深い。アシスタントの人件費が高くて赤字になるのかー。……原稿料収入はアシスタントの人件費で消えてしまい、雇い主の漫画家本人の収入は単行本の印税頼りという話なので、とりあえず、タイトルのワーキングプアというのとは、ちと違う気がする。
2009年 11月 16日
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角川書店 スニーカー文庫
◆ 末代まで! LAP1 うらめしやガールズ /猫砂一平 -
独特なセンスの設定と個性的なキャラたちが魅力な作品。正直、文章はぎこちなかったり、新人らしい下手な部分も散見されるんだけど、お岩さんといい、花子さんといい、ホント、キャラが楽しい愉快なラブコメに仕立ててあって、面白いわぁ~~。
第12回角川学園小説大賞<大賞>受賞作。高校に進学した三号は、たまたま幽霊部員が見えてしまったがために、心霊研に入部させられることに……。というわけで、愉快なお化けや妖怪が多数出てくる学園ラブコメ。お岩さんとか花子さんとかのキャラが魅力で、作者の独特なセンスが光る作品なんだけど、でも、婆さんレースが主体というのは、ちょっと売れ線からは遠いよなぁ(^^;。基本は笑えて愉快なドタバタコメディなんだけど、ホロリと泣かせるシーンがアクセントと効いていて、スピーディで飽きさせない展開は、ホントに楽しい。まあ、新人らしい下手な部分も目立つんだけど、これは今後に期待。いやぁ、おもしろかった。
[ 末代まで! ]
▽ 宝島社様から『このライトノベルがすごい! 2010』を献本していただきました。今年も目利きとして協力させていただいています。正式発売日は、11月21日かしらん。
2009年 11月 17日
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新潮社 新潮文庫
◆ 空色ヒッチハイカー /橋本紡 -
オチがさいこーーーっ!! なんと酷い(爆笑)。……まあ、エピローグの下品なオチは笑えるんだけど、そのオチを除けば、雰囲気だけの、毒にも薬にもならないような地に足のついていない内容で、正直、いまひとつだったり。
高三の夏。目標だった兄を失った彰二は、兄の残したキャデラックで、さまざまなヒッチハイカーを乗せながら、川崎を旅立ち九州を目指す。という感じで、ある少年のひと夏の成長を描いた青春物語。なんといっても、最後のオチが酷く下品で大笑い。まあ、オチはともかく、全体としては、橋本紡らしいまったりとした雰囲気はいいんだけど、毒にも薬にもならないようなふわふわした内容なのと、東大を目指す受験生の彰二の設定と描写がどうにも嘘くさくて、いまいちだよなー。やっぱり、エピローグのオチが全てかなー。
[ 空色ヒッチハイカー ]
2009年 11月 18日
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角川書店 角川文庫
◆ NO CALL NO LIFE /壁井ユカコ -
最高傑作級。なんと痛々しくせつない……。
兄代わりの従兄弟・航佑が好きな有海は、航佑の友人で悪い噂の絶えない問題児・春川と出合う……。という感じで、傷を舐めあうように刹那的生き、堕ちていく二人が、なんとも言えず、痛々しくせつない。特に、事件以降の展開が圧巻で、そして、続くエピローグが泣かせる泣かせる、感動的。いやまあ、若さに任せた刹那的な二人の生き方は、むしろ反感を覚えるぐらいで、けっして好みではないんだけど、とにかく、痛々しい。やっぱり、壁井ユカコの切れるようなセンスとそれを裏付ける筆力は素晴らしいなぁ。
[ NO CALL NO LIFE ]
2009年 11月 20日
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富士見書房 富士見ファンタジア文庫
◆ 蒼穹のカルマ1 /橘公司 -
なんだこりゃ(爆笑)。シリアスな異世界ファンタジーかと思ったら、中身は全く違っていて、むしろ、ギャグ。あっという間に転がっていく超展開が、ほんと素晴らしい。いやぁ、笑った笑った。
どんな危機にも動じない蒼穹園騎士団のエース鷹崎駆真は、今日も、空獣の脅威から国を護る……。という感じで、パッと見、シリアス系異世界ファンタジーなのだけど、中身は、一発ネタのギャグ作品。いやもう、コンセプトの勝利っ!! テンポいい超展開が素晴らしいっ!! 第20回ファンタジア長編小説大賞<準入選>の新人作品なんだけど、文章も構成もこなれていて、新人としてはクオリティも非常に高い。しかし、基本的に、読みきりの一発ネタにしか見えないんだけど、これでシリーズ化してるんだ……。
[ 蒼穹のカルマ ]
▽ [漫画]『ういうい♥days(8) /犬上すくね』(→Amazon)、購入&読了。相変わらず、初々しい恋愛模様に、読んでてにやにやしまくり。って、化学部、塩酸と水酸化ナトリウムを混ぜて飲むって、怖すぎね(^^;。
▽ 「メディアワークス文庫はライトノベルではありません」 - 主にライトノベルを読むよ^0^/。2ch情報なので本当かどうかはわからないけど、アスキー・メディアワークは、“メディアワークス文庫はライトノベルではありません”と謳って書店展開してるのかー。
2009年 11月 21日
2009年 11月 23日
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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
◆ クロノ×セクス×コンプレックス(1) /壁井ユカコ -
壁井ユカコの巧さはそのままに、壁井ユカコらしからぬ明るく爽やかな学園コメディだと……。うわぁ、特に後半の、先の見えない中で、畳み掛けるような展開が圧巻、素晴らしい。
そゆわけで、暗く退廃的な作品の多い壁井ユカコの新シリーズ。平凡な少年・三村朔太郎は、気がつけば、女の子になって魔法学校に入学っ!! という感じで、壁井ユカコらしくない明るい学園コメディな内容にビックリ。TSに魔法学校にタイムリープと、いろんな要素を詰め込みながら、主人公の三村が、次々と事件に翻弄されるスピーディで先の読めない展開が、いやぁ、楽しい楽しい。そして、百合的な雰囲気を醸し出す愉快な人間関係。どうしてこれで、共学設定なの? 次巻では男子生徒の出番も増えるらしいけど、素直に、女子校にしたほうがいいんじゃね? ……ただ、基本的には楽しいかったのだけど、三村は、場面場面で作者の都合で性格のパラメータが変わるようなところがあって、そこが非常に気になったりも。女の子たちは、きちんとキャラが立ってるのに、三村は、明らかにキャラが定まってないんだよなー。
[ クロノ×セクス×コンプレックス ]
2009年 11月 24日
2009年 11月 25日
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富士見書房 富士見ファンタジア文庫
◆ SH@PPLE ―しゃっぷる―(7) /竹岡葉月 -
うわあああぁぁ、良かれと思いつつも、明らかに間違った方法のため泥沼にはまっていくという、なんというお約束なラブコメ展開っ!! 少年向けライトノベルで、ここまでストレートな多角関係な恋愛模様を繰り広げるとは、マジ素晴らしいっ!!
舞姫の生徒会任期の終了を最後に、入れ替わりを止めようと決意する雪国と舞姫。一方、蜜は最近、様子がおかしく……。という感じで、気持ちはわかるものの、間違った方法に突き進む舞姫たちの行動が、あまりに酷くてやきもきしつつ、そして、行き着く先が見えるだけに、あまりにせつない。あーうー。そして、やっぱり、その上で来るラストの展開がすげぇぇーーーっ!! いやぁ、いよいよクライマックス展開だと思うんだけど、いったいぜんたい、きちんと「雨降って地固まる」となるのかコレ? いや、雪国側に比べて、舞姫側の展開が見えないのも気になるところ……。
[ SH@PPLE ]
▽ “ネット上でアマチュアが感想垂れ流してるだけなのにそういうのに権威持たせるな!”(飲みでした|すぱイしー ているず)。……『このライトノベルがすごい!』に対する、支倉凍砂、杉井光周りの飲み会での会話らしいけれど、凄くぶっちゃけスギだ(笑)。
2009年 11月 28日
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メディアファクトリー MF文庫J
◆ 二人で始める世界征服5 /おかざき登 -
シリーズ完結。夏休みが終わり文化祭の準備で忙しい中、竜太を巡る千紗、ありす、龍造寺のラブバトルの結末は……。と、竜太の選択の行く末は、いかにもこのシリーズらしくて好きなんだけど、いかんせん、1冊通して、ムリヤリ話を終わらせることが目的みたいな内容だったので、にんとも。や、いつもどおりののんびりした雰囲気と最終巻らしい盛り上げとが、どうにもバランスが悪い予感。バトルとかいらんのに……。
[ 二人で始める世界征服 ]
▽ 日経平均300円安、ドル円一時8595円割れ。ただでさえ、政権交代以降低調だったのに、ドバイショックなにそれ……。
2009年 11月 29日
- 12/01 [文庫] 彩雲国物語 暗き黄昏の宮 /雪乃紗衣
- 12/10 [文庫] ソードアート・オンライン3 フェアリィ・ダンス /川原礫
- 12/10 [文庫] ブギーポップ・ダークリー 化け猫とめまいのスキャット /上遠野浩平
- 12/16 [文庫] カスタム・チャイルド ―罪と罰― /壁井ユカコ
- 12/16 [文庫] 龍盤七朝 ケルベロス 壱 /古橋秀之
- 12/16 [文庫] 陰陽ノ京 月風譚 黒方の鬼 /渡瀬草一郎
- 12/16 [文庫] すべての愛がゆるされる島 /杉井光
- 12/17 [漫画] 海皇紀(42) /川原正敏
- 12/18 [文庫] とある飛空士への恋歌3 /犬村小六
- 12/22 [漫画] おおきく振りかぶって(13) /ひぐちアサ
- 12/25 [文庫] 三流木萌花は名担当!(2) /田口一
- 12/25 [文庫] オウガにズームUP! 4 /穂史賀雅也
- 12/25 [文庫] 緋弾のアリアV /赤松中学
- 12/25 [漫画] よみきりものの…(7) 魂のにぎわい /竹本泉
- 12/26 [文庫] “文学少女”見習いの、傷心。 /野村美月
▽ [文庫]『ビートのディシプリン』(→感想) の浅倉朝子の能力として有名な「モーニング・グローリー」ですが、昨日は、NHK20時の『WxW』とTBS21時の『ふしぎ発見』とで、連続して特集してたので、ビックリ。流行ってるんでしょうか?
▽ 注文してた本棚が二つ到着。収納力が大幅にアップしたはずなのだけど、ぜんぜん片付かねー。……結局、モノと収納力のバランスの問題なので、もっと抜本的に変えなきゃいけないんだよなぁん。や、何度も読み返す本とかやり直すゲームなんてそんなに数はないので、もっとガンガン捨てるべきな気がする。
2009年 11月 30日
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集英社 スーパーダッシュ文庫
◆ 神剣アオイ /八薙玉造 -
初恋ショットガンラブぅっっっ!! 目まぐるしく進むジェットコースター的な展開が、もう、とにかく熱い熱い。めちゃくちゃ面白いぃっっっ!!
一本木な性格の名嘉田幸人は、いきなり出会った巫女服の小さい女の子から突然キスされ告白される……。という感じで、『鉄球姫エミリー』の八薙玉造の新作は、現代を舞台にした伝奇アクション。凄まじく勢いのある物語が、熱く感動的で、王道万歳っ!! スピーディでテンポいい展開が、もうもう読ませる読ませる。ホント、とにかく勢いが、ありえないぐらい凄すぎて、これは、ほんとに凄い。前作の『鉄球姫エミリー』とは、ちょっと毛色は違うんだけど、いいよいいよ、面白いよっ!! ……しかし、勢いだけはめちゃ凄いんだけど、八薙玉造の文章って、こんなに読みにくかったっけ?(^^;。
[ 神剣アオイ ]
▽ ABlog これは本の終わりではなく始まり
▽ 米で人気電子ブック「キンドル」 日本語版登場は間近? : J-CASTニュース
最近、たまに電車の中で使ってる人も見かける Kindle。使い勝手は悪くなさそうだけど、いよいよ日本語でも使えるようになるのかしらん。……まあ、角川辺りがコンテンツを提供するようにならないと、なかなか使おうとは思えないだろうけど(^^;。