好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!!

徳間書店 TOKUMA NOVELS
ハイスクール・オーラバスター・リファインド 白銀の挽歌 /若木未生

前巻はその前の巻から7年かかったけれど、今回は、4年で出たか。90年代のライトノベルを代表する作品だけど、スタートから25年経っての新刊も、当時のテイストのまま、きちんと往年の『オーラバ』に負けず劣らず面白いのが凄いっ!! ……ただ、あとがきを読むと、ちゃんと最期まで出版されるのか、すごく不安なんですけど(^^;。

あとがきによれば、既刊の再刊行分が、売り上げ不足で打ち切りですか。仮にも、当時あれだけ人気があった作品が、当時の読者の思い出需要も、新規読者の掘り起こしもできずに即死とか、せちがらい世の中だ。この続編も、きちんと打ち切りライン以上に売れてるんだろうか? 次が最終章、あと数巻で終わるはずなので、なんとかラストまで続いてほしいなぁん。

で、今回は、里見十九郎編、完結。読み終わってみると、あっけなく終わった感じがなくもないけど、相変わらず、不器用でぼろぼろになりながら、それでも前に進む十九郎を取り巻く仲間たちが鬼気迫るな。みんなぼろぼろの中、冴子の覚悟が凛としてステキ。そして、忍様含めてギリギリの戦いを演じる術者の中で、便利に能力を使いまくる亮介は、いよいよ神にでもなるんだろうか。そして、神原さんが蚊帳の外だー。

しかし、シリーズ開始時には、携帯電話もインターネットも普及してなかったのに、この最新刊では、ふつうに携帯電話やネット配信とかが出てきて、そこ、時代に合わせる必要があるんだろうか。正直、違和感あるよなー。完結までまだ10数年かかるとして、その頃、どんな時代になっているか、わかったもんじゃないぞ。

[ 2015.10.06 ]