2021年 4月 11日
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バンブーコミックス タタン
◆ 星屑セレナーデ 星の瞳のシルエット another story (4) /柊あおい -
やっぱ、主人公の柚希が痛くて読むのがキツイ。大学生でこの精神年齢はつらすぎる……。
いや、『星の瞳』のキャラが出てきて徐々に現在の生活が明かされていくのは、すげー面白いんですけどね。今回は、いよいよ森下さんが登場っ!! ……なのだけど、もうちょっと美人さんに描いてほしかったところだ。そして、娘の向日葵は森下さんらしさだけでなく、透けて見える日野くんらしさと金持ちムーブが美味しい。あと、司の職業はちょっとびっくりだ。
そいえば、久住くんの全部一括はちょっと違和感。久住くんは昔からたまに違和感かましてくるなぁ。いやぁ、学生時代の男友達とだと収入があれでそれなのでむしろ意識してやらないようにするよねぇ。もちろん二人の関係性や久住くんの性格を考えても。二人の収入、そもそも司も久住くんも年齢のわりに役職は高いけど年収はそこまで高い職業じゃないんだよなぁ。<夢がない(^^;
で、物語はいよいよラスボス本格参戦で、待て、次号!?
[ 『星屑セレナーデ(4)』感想 ]
2021年 4月 12日
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小学館 ガガガ文庫
◆ 月とライカと吸血姫 月面着陸編・上 6 /牧野圭祐 -
月へ。
いよいよはじまる共和国と連合王国共同の有人月面着陸計画。と、史実にあった米ソ宇宙開発競争を下敷きにした本シリーズだけど、今回は、アポロ・ソユーズテスト計画か。って、ああう、初期の有人飛行やロケット開発競争はそれなりに知識があったのだけど、アポロ・ソユーズテスト計画はぜんぜんわからんわ。やっぱ、史実ベースだと、知識の有無で面白さが変わるんだよなぁ。ぜんぜんわからなくて、自分の知識のなさにがっかりだ。
まあ、それはともかく、月面着陸のクライマックスに向けて、イリナとレフ、カイエとバートの二組の恋の行方もいよいよクライマックスへ向けた展開っ!! いやぁ、カイエとバートのあの夜にいったいなにがあったんだ(笑)。
そして、一方、リュドミラさん、うわぁ……。まだまだ困難が待ち受けそうな下巻が、楽しみであり怖いなぁ……。
[ 月とライカと吸血姫 ]
2021年 4月 19日
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TOブックス
◆ 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部「女神の化身V」 /香月美夜 -
今回は、領主会議に同行して貴族院へ。衝撃的なイベントがあったわけでもないのに、いつの間にかめちゃくちゃ大きく物語が動いている件。でも、第五部のサブタイトルは「女神の化身」なので、まだまだこの程度の出世では終わらんよなぁ!?
いやぁ、貴族院での王族との交渉がメインとなる回なんですが、なんといってもローゼマインが王族を振り回すのが、やっぱり楽しい!! 次期王様のジキスヴァルトもそんなに悪い人間ではないのに、ローゼマインの前にコテンパンになっていて不憫でならない。と思ったのだけど、付属の書下ろしの短編を読んだら、こいつ、こんなに典型的なダメ王子だったのか。作中ではそんな風には思ってなかったよ(^^;。で、不憫といえば、ローゼマインの婚約者なのに完全に蚊帳の外なヴィルフリートとローゼマインに片想いなヒルデブラント。二人とも作中での扱いが酷すぎるだろ!!
違和感あるのは、やっぱり過保護すぎるローゼマインのフェルディナンドへの想いで、王族すらもフェルディナンドはすぐにアーレンスバッハを掌握しフェルディナンドいなければアーレンスバッハが滅ぶとみなすほど高く評価しているのに、王族よりもフェルディナンドを知っているローゼマインが、なんで連座で処刑されるという発想になるんだという話ですよ。マグダレーナの評の通りであれば、それこそ、躾けるみたいな対個人的な対処ではなくもっと策略を駆使した方法で、連座回避の手段を考案してるってことだよなぁ。いまだにディートリンデを自由にしてたりするのが、なにか裏がありそうで不気味なんですけどっ!!
さて、この巻で大きく物語が動いてきた感じだけど、いよいよラストスパートなのかしらん?
[ 本好きの下剋上 ]
2021年 4月 26日
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KADOKAWA 電撃文庫
◆ 続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー(2) /佐島勤 -
大学三年生になった達也たちを描いた『魔法科高校の劣等生』の続編シリーズ第二弾。
このシリーズは、やっぱ、メイジアンへの差別解消とその過程で生じる非合法過激派組織「FAIR」との対決が物語の主軸なのかなぁ。達也たちって、世界の大国と比べても圧倒的な戦力を保有する集団になってるんだけど、その達也たちの敵が単なる犯罪者集団。雑魚っぷりが半端ない。
「FAIR」だけでなく、一応、日本を陰で支配する偉い人も敵になりそうな雰囲気だけど、その日本を陰で支配する元老院も、そもそも設定は前から無理があると思っていて、だって、四葉や他の魔法師集団を子飼いにしているので日本を裏から支配するだけの権力を持ってるという設定なんだけど、それって、どう考えても虎の威を借る狐でしかなく、十師族より権力があるって無理無理、ふつーに考えれば十師族の代理組織だろ。実際、その一角を占める東道閣下は、達也の便利なパシリだしなぁ。
まあ、達也がチート過ぎるんだよなぁ。達也の能力があれば、世界中のどこに隠れても監視&攻撃可能というね。ここまでチートだと、達也が動いた途端にすべてが解決してしまうので、作者としても物語づくりは大変なんだろうな、とは思う。さらにそのうえで、軌道衛星「高千穂」というチート兵器まで導入しちゃって、どうするんだ? いや、「高千穂」のおかげで、光宣とか達也以外の見せ場が増えるという話はあるけど。
それにしても、達也が動かないにしても、光宣と水波のあの展開で、なぜ、光宣がそのまま「FAIR」を潰しに行かないのか、まったく納得できないんですけど!! なんだか、できるだけ物語を進めないように、無駄に引き延ばししてる感じがする。
[ メイジアン・カンパニー ]
2021年 4月 27日
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ソフトバンククリエイティブ GA文庫
◆ ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか17 /大森藤ノ -
うわぁぁぁぁ、せつない恋心に苦しむフレイヤ様がとにかく素晴らしい!!
前巻の衝撃的なラストからの本気になったフレイヤ様のターン。美の神フレイヤ様と都市最大派閥の【フレイヤ・ファミリア】の本気がすげぇぇぇぇぇっっっ!! 並み居る冒険者を瞬殺し神すらも封殺っ!! 【ロキ・ファミリア】の主力がダンジョンを攻略中で不在とはいえ、いくらなんでもここまで実力差・戦力差があるとはっ。ていうか、フレイヤ様が本気になったら、ロキ様含めみんな、ぜんぜん役に立たねぇ(笑)。圧倒的な絶望っ!!
そこで、一番の絶望を感じるのは、もちろんベルくんなんだけど、孤立無援というかあの状況はめちゃくちゃ怖いよね。で、一方のフレイヤ様は、冷徹にベルくんの心を折りにいくように見えて、どうみても恋する乙女でいろいろと行動と判断がおかしいのが、ホントまったくたまらないんですよっっっ!! フレイヤ様!! フレイヤ様!!
次がフレイヤ編の完結巻ということらしいけれど、……うわぁぁぁ、フレイヤ様はどうなっちゃうんだ、これ!?