ノーゲーム・ノーライフ


メディアファクトリー MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです /榎宮祐

めちゃおもしろいぃぃぃっ!! いやもう、主人公の空と白が楽しい楽しい。そして、ステフがあまりに不憫すぎるっ(笑)。や、これはゲーム脳的な発想を上手くネタにした、よく出来たキャラクター小説です。

『このライトノベルがすごい! 2013』の新作部門2位だったので買ってみたのだけど、これはアタリ。いやぁ、はじめは、『神のみぞ知るセカイ』の恋愛ゲームを一般ゲームに置き換えた話かと思ったのだけど、むしろ、『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』のMF文庫J版だよね。どこかで見たいような内容で、そゆ意味ではあまり斬新とはいえないのだけど、でも、キャラの掛け合いとストレートなストーリーがホント楽しいわ。ああそうか、ノリ的には、全盛期のあかほりさとるのエッセンスを感じるよね。おもちゃにされるステフとか、健全なエッチもいいねぇ。

内容は、伝説のゲーマー兄妹・空と白が、ゲーム至上主義なファンタジー世界に召喚され、天才的なゲームの腕で活躍するファンタジー。すべてがゲームで決まる世界で、チート的な能力を持つファンタジーの住人との知恵比べ。バトルがない分、地味っぽくも感じるのだけど、イカレたキャラたちが騒がしくて、ホント愉快で楽しい物語。特に、空と白がどう見てもおかしいだろっ。互いで互いに依存しすぎて他者をおなざりにしすぎる関係も変だけど、なにより、そのゲーム脳的な思考がいろいろとおかしい。そして、そんな二人に巻き込まれたステフの扱いが、あまりに酷い(笑)。王族にもかかわらず、お約束にゲームに負けておもちゃにされる役どころ。互いの兄妹しか認めてないような空と白なので、人間扱いされずマジにおもちゃにされてる感が、ほんとに酷くて凄いな。まあ、ネタのチョイスは中高生向けな感じなので、そこは個人的にちょっと残念なのだけど、続きも非常に期待です。

[ 2012.11.27 ]


メディアファクトリー MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです /榎宮祐

いい意味でバカバカしい展開が すげぇ。そして、なにそのラスト。早く続きが読みてぇぇぇぇぇぇっ!!

ゲームで全てが決まる世界に召喚されたゲーマー兄妹の物語、第二弾。人類の頂点に立った二人は、いよいよ異種族の天翼種、獣人種との戦いに挑む。と、今回の最大の見所は、天翼種であるジブリールとのゲームだよなー。バカバカしいほどスケールでっかい戦いがスゲー。いろいろツッコミたくなるゲームなんだけど、ジブリールの想像だけでなく、私の想像も超えてくような上限をどんどん上回っていく展開が、ひたすら圧巻。単なるしりとりが、なんでそんなアホでスゲー展開になるかな(^^;。

それにしても、一応、ヒロインな立ち位置のステフの弄られぶりは、相変わらず酷いな。そして、空はともかく、白の性格がいろいろオカシイ。なにが、“オメガ、ぐっじょぶ”だ(笑)。やっぱ、多少ムチャで奔放な知恵比べで相手を圧倒していく爽快感と、オカシイ思考のキャラたちが、ほんと愉快で面白いな。マジ続きが早く読みたいなぁ。

[ 2012.11.29 ]


メディアファクトリー MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? /榎宮祐

「いきない空が消えて、白以外誰も覚えていない」という衝撃の引きだった前巻のラスト。すげー、そういうことだったのかっ!! ……いや、前段というか前振り的なイベントで、核心的に飛ばしすぎだろっ!! ほんと、豪快で勢いが凄まじい作品だよなぁ。

そゆわけで、伝説のゲーマー兄妹、空と白が、ゲームの勝敗が全てを決めるファンタジー世界でのし上がるシリーズ第三弾。対東部連合との『ラブ・オア・ラベット2』も大概キチガイ地味ているのだけど、やっぱ、初っ端からの展開が凄すぎるっ!! ラストエピソードでも良さそうなネタをここで使ってくるとか、マジ出し惜しみないなっ!! テンション上がりっぱなしで、凄い凄い。『ラブ・オア・ラベット2』も、タイトロープを渡るようなギリギリの攻略なのに、相手を常に圧倒していくゲーム進行が、すげー読んでてテンション上がりまくり。そして、そこから続くラストバトルもすげぇぇぇぇぇっっっ!!

次回は、新展開で、今まで名前の出ていない海棲種戦? コミカライズもはじまり、ホント作者、大丈夫か!? という気もするけど、続きがとにかく楽しみすぎるっ!!

[ 2013.01.29 ]


メディアファクトリー MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ4 ゲーマー兄妹はリアル恋愛ゲームから逃げ出しました /榎宮祐

なにこの、エロエロな設定はっ!! これで18禁じゃないとか、むしろ不自然すぎる(笑)。

ゲームの勝敗がすべてを左右する世界で、全種族の統一を目指す空と白。今度は、吸血種と海棲種の同時攻略という話だけど、この恋愛ゲーム、『ときメモ』ベースかっ!! 古いなっ!! ……や、非モテ、コミュ障がリアル恋愛ゲームに挑戦する展開で、うわっ、なんか、[漫画]『神のみ』の神にーさまを彷彿とさせるシチュエーションだけど、なんかいろいろ違う(笑)。いや、吸血種にしろ海棲種にしろ壊れすぎてて、バグってるというか、そもそも、恋愛ゲームでなく、コンゲームになってるけど(^^;。

既刊に比べて遊びが多くいまいち爽快さに欠けると思ったら、次巻に続く展開かっ!! ……しかし、六位の 天翼種でそれって、ほんと、それより上はどうなるんだ?

[ 2013.07.11 ]


メディアファクトリー MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ5 ゲーマー兄妹は強くてニューゲームがお嫌いなようです /榎宮祐

天翼種とそのルールでちゃんとゲームになるのか。ゲームになれば、もう二人の勝ちは揺るがないよなぁ。……という感じで、対天翼種から、前巻につづいての海棲種。相変わらずの派手で豪快なストーリー展開はすげーんだけど、ただ、絶対不利からの大逆転って感じでもなく、順当、順調な勝利なので、ちょっと物足りない部分はあるかなー。それよりも、ラストが大笑いすぎる。パパってどういう(^^;。

そろそろ、より上位の種族と絡めて、先の大戦末期のアレコレが出てきそうな感じだけど、さて、どうなるんかしらん。

[ 2013.12.09 ]


メディアファクトリー MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ6 ゲーマー夫嫁は世界に挑んだそうです /榎宮祐

"6"とナンバリングされているけど、番外編。かつての「大戦」終結時に活躍した、ある一組の夫婦の物語り。「大戦」の終結までを一冊で描いているので駆け足的な部分はあるけど、せつなくて泣けるいい話でした。

基本的には本編と同様に、能力劣る人類が、知略を駆使して生き延び勝ち抜く話なのだけど、本編と違い「十の盟約」がなくガチな戦争なので、人が死ぬ死ぬ。被害が尋常じゃねぇ。ほんと、そんな絶望的な世界の中で、よく人類は、進化し生き延びてきたなぁ。第一位の神霊種はじめ、天翼種や機凱種も攻撃力が恐ろしい。しかし、今まで、第六位の天翼種が化け物すぎるのに、それより上の位階序列の奴たちはどうなってるんだ?と思ってたのだけど、なるほど、大戦期も、本編でもお馴染みの天翼種や森精種が戦争の主役で、他の種族はそういう立ち位置だったのか。そうすると、本編で強敵になるのは、神霊種は別格として、すでに勝利している天翼種や森精種だったんじゃ(^^;。で、本編で機凱種がどう絡んでくるか、非常に楽しみ。

それにしても、本巻の主役だったリクとシュヴィの二人の物語はほんとに泣ける。『  』の二人と関係がありそうでなさそうな描き方もにくいねぇ。……そして、なんもかんもジブリールが悪い(^^;。

[ 2014.05.19 ]


メディアファクトリー MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ7 ゲーマー兄妹たちは定石を覆すそうです /榎宮祐

いやー、やっぱめちゃくちゃおもしろいっ!! でも、ハードル上げて刊行が遅くなったといいつつ、なおさらハードル上げてて、大丈夫か(笑)。いよいよ神霊種とのゲームがはじまったのだけど、何段重ねの仕掛けだ?って感じの複雑さと、今度こそ無理ゲーだろー、という展開が凄いな。こうでもしないと、納得できる勝利は描けない気もするし、書く側からしたらハードル高くてマジ大変だろーなー。

そゆわけで、神霊種とのゲームは、生命をダイスにした双六。第六位天翼種ですらバケモノなのに、第一位神霊種とのゲームなんて勝敗以前にどう描くんだ?と思ったのだけど、一見して双六だけど、そもそも記憶を奪われてどういう勝負をしてるかわからないとか、上手いゲーム設定だな。勝利条件がわからないままに、今までの仲間たちが敵になって立ちふさがる展開とか、めちゃくちゃ熱い!! そして、どうすればこの逆境を逆転できるのか、さっぱり予想がつかん。すげー。とにかく続きが楽しみすぎるのだけど、次巻は間を空けずにちゃんと出るのだろうか(^^;。

[ 2015.09.07 ]


メディアファクトリー MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ8 ゲーマーたちは布石を継いでいくそうです /榎宮祐

むちゃくちゃハードルを上げてて、今度こそ絶対無理、と思ってたのだけど、あまりに自然にクリアしちゃったので、正直、カタルシスも納得感も微妙だぞ(^^;。

序列第一位の神霊種との双六ゲーム、そして、そのゲーム内でのかつての『大戦』を再現したSLG。なんつったって序列第一位だし、前巻で描かれたゲーム中盤までの戦いはどうみても無茶過ぎて、今度こそ絶対クリアできねーと思って読んだのだけど、終わってみたら、むしろ苦戦らしい苦戦がなかった件。あれだけハードルを上げに上げたのに、見せ場もなくするするっとクリアしてしまうのは、ちょっと物足りないぞ。もっと盛り上げてほしかったなー。

そういう不満もありながら、やっぱり物語はおもしろく、そして、仲間に加わった神霊種の帆楼もなかなか可愛いっ!! いやー、神様といったって、やっぱ18禁だろ。ジブリールに焦点をあてたのは良かったけれど、クラミーとフィーは酷いな(笑)。……次回は、人類種とと関係の深い機凱種が出てくるのか。次回も楽しみすぎるっ!!

[ 2015.12.25 ]


KADOKAWA MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ9 ゲーマー兄妹は一ターン休むそうです /榎宮祐

サブタイトルでは“一ターン休み”とあるんだけれど、ぜんぜん休みじゃなかった。今回は、最も人類と縁が深い機凱種との対決。……機凱種、いろいろおかしいだろっ(笑)。

機凱種といえば、六巻で、空の前世のようにも思える リク とともに、かつての大戦を終結させた間柄。その機凱種が、空をリクと同一視して迫ってくることになるのだけど、いやー、お約束とはいえ、そこで逃げる空がわけわからんよな。さっさとヤってしまえばいいのに。<をい や、イミルアインもなかなかいいキャラっす。

そして、今回のゲーム。えっと、チェス+アイドル育成なリズムゲーだとはわかるんだけど、ルールがいまいちわからなかったんですけど(^^;。それを置いても、帆楼のライブは華のあるビジュアルが目に浮かぶようで楽しかったけれど、あぁ、なおさらこういう華のあるシーンは小説ではなく映像で見たいよなぁ。劇場版はあるみたいだけど、TVシリーズの続きはー?

で、ラストは、「そうきたかー」という感じだけど、それなら、今回のプロローグの見せ方はちょっと引っかかるなー。まあ、すべてのコマを集めるのに、残る種族と対決するにしても、第一位の神霊種もすでに倒してしまい、いちばん縁の深いも機凱種も出してしまって、ここで大きくガラッと崩すこと自体は、上手いとは思うのだけど。

[ 2016.09.04 ]


KADOKAWA MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ プラクティカルウォーゲーム /榎宮祐

タイトルにナンバリングがないと思ったら、短編集だったか。大戦期の森精種最強の物語にいつものステフ話、フィールとクラミーに、大戦期のジブリールの話の4本。いつもより百合?多めでエロエロです。本当にありがとうございました。

4本の中でメインとなるのは、大戦期のニーナとシンク、そして、ジブリールの話か。シンクとニーナは、その百合的な展開が楽しくニーナの告白が笑える。天才が目的のためにすべてを注ぎ込むという話のハズなのだけど、どう考えてもいろいろおかしい。そして、ジブリールは相変わらず迷惑すぎるな(笑)。ジブリールの壊れ方は楽しいのだけど、ただ、ちょっと便利すぎて物語づくりの上で頼りすぎてる感があるよな。物語のリンクのさせ方は好きなんだけどねー。ステフとフィールとクラミーは相変わらず。和む。

で、とりあえず、短編集で出てきた地精種と龍精種が本編のほうにも登場してく展開なんだろうけど、龍精種がチート級に強すぎて今からどういうゲームになるか楽しみ。一方、地精種はいかにも雑魚っぽいのだけど、今更、どう盛り上げるんだ?(^^;

[ 2016.12.30 ]


KADOKAWA MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ10 ゲーマー兄妹は過去を払わされるようです /榎宮祐

巨乳ぱいぱんの文字列がやたらと乱舞する展開。ええっと……(笑)。

何度も刊行を延期して、ようやく発売された10巻。今回は、位階序列第八位、先の大戦では森精種と壮絶な戦いを演じた対地精種戦。種のコマでなく、己の性癖を賭けた戦いみたいになってる時点でいろいろおかしいのだけど、キャラ被りでキャラ崩壊しはじめる白が笑える。そして、クラミー(笑)。

まあ、巨乳とぱいぱんが乱舞する話なので楽しくないく、そして、いつも通りハブられているステフが、むしろ存在感を際立てる感があるのも、また楽しい。……それにしても、ほば下位の種族は手中にしてるのに、このエルキアの展開はいったい(^^;。

[ 2018.02.25 ]


KADOKAWA MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ11 ゲーマー兄妹たちはカップルにならなきゃ出られないそうです /榎宮祐

ちょっ、カップルにならないと出られない部屋だと?! 空、白、ステフ、ジブリール、イミルアインの5人が閉鎖空間に閉じ込められてのデスゲーム。これって、ふつーであれば、番外編とかおまけシナリオでやるようなネタだと思うんだけど、それを本編でやるとかスゲーな。だって、本編でやるには、人間関係的に劇薬すぎるだろー。実際、いろいろと崩壊してる(笑)。凄い。

空と白、『  』が、はじめて敗北する話でもあるのだけど、これは、物語を一気に進めるような転換点になるのかなー。でも、次回はエルヴン・ガルドとの戦いだとすると、エルヴン・ガルドでは、ちょっと敵役としては不足あるような気もする。まー、とにもかくにも、次巻がすごく楽しみだ。

……しかし、前巻の発売から二年半。刊行ペースが明らかに開きはじめていて、そこは、ちょっと心配だな。

[ 2021.12.14 ]


KADOKAWA MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ12 ゲーマー兄妹たちは『魔王』に挑むようです /榎宮祐

この展開なら、潔く18禁にした方がいいと思うのですがっ!!

前回、『  』の敗北によって、『連邦』と『戦線』の二つに分かれた世界。敵が一つにまとまったことで、一種族ごとと戦わずに一気に物語も加速するか!?と思ったら、今回も、十六種族のひとつ、序列十一位の妖魔種との対決。全権代理者が魔王ということで、今回は、ダンジョン攻略。まあ、ダンジョン攻略といっても、ダンジョン攻略そのものはそこまで面白いわけではなく、面白いのはやっぱりギャグ担当のステフ周りか。序盤の誕生日イベントと合わせて、あれ?『ノゲノラ』って、こんなに下ネタ多かったっけ?(^^;

しかし、魔王との戦いも決着つかないまま次巻に引いてしまい物語的にはほとんど進捗がなく、そして、正直内容が薄い感じがして、どうにも物足りないな。楽しみな作品なだけに、もうちっと刊行ペースを上げて楽しませてほしいところだなぁん。

[ 2023.03.13 ]