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星くず英雄伝(10) 鏡像宇宙の英雄達(上) /新木伸

『星くず英雄伝』は、私が30年近くライトノベルを読んできた中で、特に好きなシリーズ。その『星くず英雄伝』が13年ぶりに続きを刊行。改めて既刊を読み返してみると、こんな中途半端なところで止まっていたのか。力を取り戻すためにヒーロー養成校に入学→修学旅行中に遭難という8巻からの一連の話の続きで、おそらく8巻を書き始める時点でプロットも完成していたと思われ、しかも、6巻以降は、正直、内容が薄くて書くのに時間がかかるようには思えないのだけど、どうしてこんなに時間がかかった!? しかも、この10巻も、クライマックスでもなんでもなく普通に話の途中だっ。あとがきを読むと、12巻までは予定が組んであるようだけど、ちゃんと順調に刊行されるのか???

まあ、それはともかく、13年のときを経たこの10巻、ああ、ちゃんとあの好きだった『星くず英雄伝』だ。この10年の新木伸は、『ヴァルツアーの紋章』や『星くず英雄伝』と比べると、出来が酷く心配していたのだけど、これは、あの往年の新木伸のテイストだ。懐かしい。ただ、イラストは、当時と同じ平井久司が担当してるのだけど、かなり印象かわっていて残念。昔と同様肌色の比率は多いのだけど、昔のようなエロさがない。カバーイラストも、わざわざセル調に変えて当時との違いを強調してこなくても良かったのに……。

ストーリーのほうは、6巻から続いていたグダグダな展開がようやく終わりそうな雰囲気で、新しい展開が見えてきたところで次巻へ続く。本番は次巻以降かしらん。考えてみれば、もうシリーズの半分は、ヒーローとしての力を失ったジークのモラトリアム的なグダグダな、中身のない話をやってるんだよなー。この10巻は、9巻の続きとしては違和感なく復活したけれど、次巻は『星くず英雄伝』が本当に素晴らしかった5巻までの面白さを再現してほしいなぁ。

[ 2014.11.03 ]