好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!!

幻冬舎 バーズノベルス
GLASS HEART イデアマスター /若木未生

最高傑作級。前巻から6年。『GLASS HEART』にしては、文体も内容もかなり丸くなってて、そこは読んでて気になったのだけど、いや、それも含めて、非常に素晴らしい、最高のラストでしたっ!! とにかく、感無量。

今で言うと、『さよならピアノソナタ』(→感想) を彷彿とさせるような、青春音楽小説。若木未生の作品では、いちばん好きなシリーズなのだけど、まさか、今になって最終巻が出るとはなぁ。若木未生の文体にも変化が見られるし、藤谷視点とかムチャすぎて、前半は違和感を覚えずにはいられなかったのだけど、やっぱり、読んでよかった。いや、原点の『AGE』に回帰するような「ラッシュ」も良かったし、そして、登場人物たちが、ぼろぼろに悩みながら辿りついたラストシーンには、ほんと泣きそうになったよ。や、主に、藤谷頑張ったっ!! 素晴らしいっ!!

シリーズがスタートして、『グラスハート』から数えて15年、さらに、短編『AGE』から数えると20年。コバルト文庫からは打ち切られたにもかかわらず、幻冬舎コミックスに移籍してまで最終巻を出していただけたことは、ほんとに感謝の言葉もありません。って、『オーラバ』辺りも似たような状況になってるのかしらん(^^;。

[ 2009.03.02 ]