好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! - 2020年3月


2020 3 2

小学館 ガガガ文庫
妹さえいればいい。12 /平坂読

ウンコ製造器(笑)。破局した伊月と那由多を描く恋愛的にシリアスな展開なんだけど、うーん、コミカルであっさりした作風の作品なので、恋愛モノとしては淡白すぎて、正直、微妙だ(^^;。エンディングも近づいているせいか遊びも少なく、ちょっと物足りないかな。いつもの無駄な展開が好きなんだよなぁ。……まあ、それはともかく、14巻が最終巻、残り2冊。アシュリーはじめ明らかに物語を〆る展開に入ってるのだけど、むしろ、残り2冊でなにを書くんだ?

[ 妹さえいればいい。 ]


2020 3 9

小学館 ガガガ文庫
妹さえいればいい。13 /平坂読

“そして新しい日常が始まる。”

帯にある“そして新しい日常が始まる”の文言の通り、いつもの、そして新しい日常に戻った伊月たち。千尋は大学に入学しオタサーの姫となり、京は就職して新しい編集者として頑張り、と、多少の変化がありつつも、雰囲気的には修羅場の前に戻ったような内容で、くだらなくて落ち着く。まあ、実質的なエピローグだよね。

あとがきにもあるように、ここで終わってもいいような内容なんだけど、あと1冊続けるのか。最後の1冊、何やるんだ??

[ 妹さえいればいい。 ]


2020 3 17

小学館 ガガガ文庫
妹さえいればいい。14 /平坂読

シリーズ完結。

伊月ラストの語りは、作者の平坂読自身が、もともと奇抜な作風で最近丸くなった作家なので、いろいろと考えてしまうな。あの熱い演出をはじめ、作者の想いは感じるのだけど、かつてほど尖っているわけではないので、今一つ刺さらない感。<をい。編集長どうしの最近の業界に対する議論や、伊月の語り、そして、番外編など、最終巻らしく見どころも多いのだけど、うーん、ただ、最終巻として期待してたものに比べて、ちょっと物足りなさが否めない。まあ、物語としては12巻で終わってるので、長いエピローグなんだけどさ。

[ 妹さえいればいい。 ]


2020 3 23

TOブックス
本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部「女神の化身I」 /香月美夜

シリーズ最終章「女神の化身」編、スタート。

最終章ではあるけれど、この第一巻は、特に波乱もなく貴族院の続き。三年生になったローゼマインは、相変わらず騒動を巻き起こしながら、貴族院の様子をふつーにフェルディナンドに報告したりしていて、いやー、前巻でまるで今生の別れのような雰囲気を強調していたのに、フェルディナンドの関係がそんなに変ったように見えないぞ(笑)。……『本好きの下剋上』って、わりと権謀術数あふれる情が薄い世界観なので、ローゼマインが家族扱いしてる一方で、フェルディナンドがすでに敵側についていないか、ハラハラする。そもそも、フェルディナンドが本気になったら、アーレンスバッハの実権を握るぐらいできるんじゃね? ユルゲンシュミットの政体って、本来は、実力次第で簡単に権力を握りやすい構造なんだし。

フェルディナンドはともかく物語のほうは、当分はローゼマインの争奪戦みたいな展開かしらん? 早く、「女神の化身」として覚醒するローゼマインが見たいですっ!!

[ 本好きの下剋上 ]